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防犯カメラの防水防塵性能とは?IPレベルの見方を解説

屋外用の防犯カメラは雨や風にあたる環境になりますので、防水機能を持っている必要があります。防水機能とは程度の違いで設置できる場所も変わってきます。また防水性能だけでなく、砂埃や粉塵からカメラを守る防塵性能も屋外設置では重要なポイントです。今回はそんな防犯カメラの防水防塵性能について、IP規格の読み方から設置場所の選び方まで詳しく解説いたします。

1. IP性能とは

防水・防塵性能のレベルは「IP○○」という数字によって定義されています。IPとは「Ingress Protection(異物の侵入に対する保護)」の略で、国際電気標準会議(IEC)が定めた国際規格(IEC 60529)に基づいています。日本ではJIS規格(JIS C 0920)としても採用されており、防犯カメラに限らず家電製品・産業機器・スマートフォンなど幅広い製品に使われている共通の指標です。

「IP65」「IP66」「IP67」といった表記をよく見かけますが、この2桁の数字にはそれぞれ意味があります。最初の数字が防塵性能、2番目の数字が防水性能を表しています。数字が大きいほど保護性能が高く、より過酷な環境での使用に耐えられることを示しています。

たとえば「IP66」であれば、防塵等級6(粉塵が内部に入らない)+防水等級6(あらゆる方向からの暴噴流に対して保護)ということになります。

2. 防水性能(第2特性数字)の一覧

防水性能を表しているのがIPX△の「△」部分の数字で、以下のように定義されています。防犯カメラで主流となっているのはIP65やIP66のIP等級となりますので、末尾の数字が大きければ大きいほど防水性能が高いということになります。

等級名称内容
0保護なし保護されていない
1防滴Ⅰ垂直に滴下する水に対して保護されている
2防滴Ⅱ15°以内で傾斜しても垂直に滴下する水に対して保護されている
3防雨60°以内の散水に対して保護されている
4防まつあらゆる方向からの水の飛沫に対して保護されている
5防噴流あらゆる方向からの噴流に対して保護されている
6耐水あらゆる方向からの暴噴流に対して保護されている
7防浸規定の圧力・時間で水中に沈めても影響がないように保護されている
8水中製造者によって規定される条件に従って、潜水状態での使用に対して保護されている

各等級の実際の使われ方

等級3〜4: 軒下など、直接雨がかからない屋外設置に対応します。ただし横風や吹き込みによる水の侵入には対応できないため、設置場所の選定に注意が必要です。

等級5(IP65): あらゆる方向からのノズルによる水の噴射に耐えられます。軒下設置を基本としつつ、多少の吹き込みがある環境にも対応できます。防犯カメラとして最低限確保したい防水レベルです。

等級6(IP66): 強力な水の噴射(暴噴流)にも耐えられます。直接雨があたる屋外や、高圧洗浄機による清掃が行われる環境にも対応できます。屋外設置を前提とした防犯カメラに最もよく採用されているレベルです。

等級7(IP67): 一時的な水没(水深1m・30分間)にも対応します。豪雨や冠水のリスクがある場所など、特に厳しい屋外環境での設置に向いています。

3. 防塵性能(第1特性数字)の一覧

防塵性能を表しているのがIP△Xの「△」部分の数字で、以下のように定義されています。等級6は「耐塵」と呼ばれ、粉塵が内部にまったく入らないことを意味します。

等級名称内容
0保護なし保護されていない
1直径50mmを超える固形物が内部に入らない
2直径12.5mmを超える固形物が内部に入らない
3直径2.5mmを超える固形物が内部に入らない
4直径1.0mmを超える固形物が内部に入らない
5防塵若干の粉塵の侵入があっても所定の動作および安全性を阻害しない
6耐塵粉塵が内部にまったく入らない

防塵性能が重要な理由

防犯カメラにとって防塵性能は、防水と同じくらい重要です。砂埃・花粉・綿埃・工場内の粉塵などが内部に侵入すると、センサーやレンズへの付着による映像の劣化、基板上への蓄積による故障の原因となります。

特に農地・工場・道路沿い・海岸近くなど、粉塵や塩分を含んだ空気にさらされる環境では、防塵等級6(耐塵)のカメラを選ぶことを強くおすすめします。

4. IP性能と設置場所

IP性能をもとに設置場所を考える場合、以下の目安を参考にしてください。

IP65:軒下設置を推奨 軒下であれば直接雨はかかりません。壁面や天井に固定した状態で使用する分には十分な防水性能です。ただし台風や横殴りの雨では直接水がかかる場合があるため、軒の深さや設置角度に注意が必要です。

IP66以上:直接雨がかかる屋外設置にも対応 直接雨があたる場所でも問題なく使用することができます。屋外で使用するということは、台風などの災害もある可能性がありますので、IP性能が高いものを選ぶようにしましょう。ワイズセキュリティでは屋外設置にはIP66以上のカメラを推奨しています。

IP67:過酷な屋外環境・冠水リスクがある場所 豪雨・台風・一時的な冠水が想定される場所での設置に向いています。農地・河川周辺・低地の駐車場など、天候の影響を強く受ける環境では検討する価値があります。

設置場所別の推奨IP等級まとめ

設置場所推奨IP等級理由
室内IP40〜IP54防塵対策程度で十分
軒下・屋根付き屋外IP65以上吹き込みの雨に対応
直接雨があたる屋外IP66以上暴噴流レベルの雨に対応
農地・工場・粉塵の多い場所IP66以上防塵等級6が必須
台風・豪雨・冠水リスクがある場所IP67以上一時的な水没にも対応
海岸近く・塩害リスクがある場所IP66以上+塩害対応塩分による腐食にも注意

5. 防水以外に気をつけたい環境要因

IP性能は重要な指標ですが、屋外での防犯カメラ設置においてはIP性能だけでは判断できない要素もあります。購入前に以下のポイントも合わせて確認しましょう。

結露への対策

また寒冷地や特殊な温度環境で使うことによって結露が発生する可能性がありますが、結露はカメラ内部の水分が原因となりますので、気密性が低いと結露が発生しやすくなります。IP性能が高いカメラはそれだけ気密性も高く、結露が発生しにくいということでもあります。購入前にチェックするようにしてください。

結露が発生するとレンズの内側が曇って映像が白くなったり、基板の腐食・ショートによる故障の原因となります。寒暖差が大きい地域(東北・北海道・山間部など)でのご使用は特に注意が必要です。

動作温度範囲の確認

防犯カメラには動作保証温度(使用できる温度範囲)が仕様に記載されています。一般的なカメラの動作温度は−10℃〜50℃程度ですが、厳寒地での使用や、直射日光が長時間当たる南向きの壁面などでは動作温度範囲を超えてしまうことがあります。設置環境の最高・最低気温と製品の動作温度範囲を必ず照合するようにしましょう。

塩害対策

海岸から500m〜1km以内の「重塩害地域」や、融雪剤が使用される道路沿いでは、塩分を含んだ飛沫がカメラ本体や取付金具に付着し、腐食・錆びが発生しやすくなります。このような環境では通常の防水カメラではなく、塩害対応仕様(ステンレス素材の金具・耐塩害コーティング)の製品を選ぶか、定期的な清掃・点検を行うことが必要です。

レンズへの汚れ・付着物

IP性能はカメラ内部への侵入を防ぐ規格ですが、レンズ表面への汚れや付着物を防ぐ規格ではありません。屋外設置では雨垂れの跡・鳥のフン・クモの巣・花粉などがレンズに付着して映像品質が低下することがあります。月1回程度の定期清掃を習慣化することで、常に鮮明な映像を維持することができます。

6. まとめ:屋外設置にはIP66以上を推奨

防犯カメラのIP性能についてまとめると以下のようになります。

  • IPの最初の数字が防塵性能(0〜6)、2番目の数字が防水性能(0〜8)を表す
  • 数字が大きいほど保護性能が高く、より過酷な環境での使用に対応できる
  • 屋外設置の防犯カメラにはIP66以上を選ぶのが安心
  • 農地・工場・粉塵の多い環境では防塵等級6が必須
  • 寒冷地・温度差の大きい場所では結露対策と動作温度範囲の確認も忘れずに
  • 海岸近くや融雪剤使用地域では塩害対策も考慮する

防犯カメラは一度設置すると長期間使用することになるため、設置場所の環境に合った適切なIP等級の製品を選ぶことが、長期安定稼働の鍵となります。製品選びや設置場所のご相談があれば、お気軽にワイズセキュリティまでお問い合わせください。


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※本記事の情報は2025年6月時点のものです。

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