「防犯カメラをつけたから大丈夫」と思っていたのに、空き巣の被害に遭ってしまった。そんな話を聞いたことはないでしょうか。実はこれ、決して珍しいケースではないと思います。
防犯カメラは確かに有効な防犯ツールです。でも「設置さえすれば万全」という思い込みが、かえって防犯の穴を生んでしまうことがあります。この記事では、防犯カメラを設置したにもかかわらず被害に遭ってしまうよくある失敗パターンと、本当に意味のある対策を整理してみます。
まず知っておきたい、空き巣の現状
対策の話に入る前に、空き巣の実態を少し確認しておきたいと思います。
警察庁「令和6年の刑法犯に関する統計資料」によると、2024年の侵入窃盗の認知件数は約4万3,000件で、そのうち住宅が全体の4割以上を占めています。1日あたり約46件のペースで住宅への侵入窃盗が発生していた計算になります。ピーク時の2002年(約33万8,000件)と比べると大幅に減少していますが、それでも毎日どこかで被害が起きているのが現実です。
同資料によると、侵入手口で最も多いのは鍵の閉め忘れによる「無締り」で全体の約47.8%、次いで「ガラス破り」が約30.1%を占めています。「ピッキング」など鍵を直接こじ開ける手口は年々減少しており、意外にもアナログな手口による被害が今でも多いことが分かります。
また政府広報オンライン(内閣府)の資料では、侵入口として「窓」と「表出入口(玄関)」からの侵入が、どの住宅形態でも全体の7割以上を占めているとされています。どこから侵入されやすいかを把握した上で対策を立てることが重要だと感じます。
防犯カメラを設置したのに被害に遭う、よくある失敗パターン
死角だらけの設置になっていた
最も多い失敗がこれです。玄関の正面だけにカメラを設置して「これで安心」と思っていたら、空き巣は裏口や勝手口、死角になっている窓から侵入してきた。こういうケースは実際に多くあります。
空き巣は犯行前に下見をして、カメラの位置や死角を確認することがあります。「あのカメラには映らない経路がある」と判断されてしまえば、カメラを設置していても意味がありません。
政府広報でも「死角が発生しないよう、複数のカメラを取り付けることが重要」と明示されています。1台で全方向をカバーしようとするのは無理があります。自宅の敷地と侵入経路になりそうな場所を把握した上で、死角をなくす設置計画を立てることが大切です。カメラの設置場所の選び方についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
カメラが「記録するだけ」になっていた
録画はされていた。でも空き巣が映っていたのは事後に確認したときだけ、というパターンです。
防犯カメラの効果は「抑止」と「記録」の2つに分けられます。本来はカメラの存在を空き巣に気づかせることで、侵入を思いとどまらせる「抑止効果」が大きな役割を果たします。しかし、カメラが目立たない場所に設置されていたり、外から見えない位置に取り付けていると、この抑止効果が働きません。
「せっかくカメラがあるのに気づかれなかった」では本末転倒です。防犯カメラは外から見えやすい場所に設置することが、抑止効果を最大化する基本原則です。見た目に威圧感があり抑止力に優れたバレット型カメラについてはこちらの記事で解説しています。
通知を無視する習慣がついてしまっていた
モーション検知機能付きのカメラを使っていたものの、猫や風で揺れる木の葉など誤検知による通知が頻繁に届くうちに、「またか」と通知を確認しなくなってしまった。そして本物の侵入者が来たときも無視してしまった、というケースです。
これは誤検知の多さが招く典型的な失敗です。モーション検知の感度設定が不適切だと、こうした「通知疲れ」が起きてしまいます。設置後に感度を調整し、誤検知を減らす設定に見直すことが重要です。検知機能の種類と設定方法についてはこちらの記事が参考になるかもしれません。
カメラだけで他の対策を何もしていなかった
防犯カメラを設置した安心感から、窓の鍵の確認が甘くなったり、補助錠の設置を後回しにしていたりする方もいます。しかし先述の通り、空き巣の侵入手口の約半数は「無締り(鍵の閉め忘れ)」です。カメラがあっても鍵がかかっていなければ意味がありません。
最新の防犯カメラや機器を揃えていても、裏口の古いドアに補助錠がかかっていなかったために簡単に侵入されてしまった、というケースも実際に起きています。防犯カメラはあくまで防犯対策の一部であり、物理的な対策との組み合わせが不可欠です。
録画データが上書きされてすでになかった
被害に遭ってから録画映像を確認しようとしたら、容量不足で上書きされていて残っていなかった。SDカードの容量が小さすぎたり、クラウド録画の設定をしていなかったりするとこういった事態が起きます。
証拠として映像を残すためには、録画期間の設定と保存方法を事前に確認しておくことが必要です。重要度に応じてクラウド録画の併用も検討したほうがいいかもしれません。
防犯カメラを「本当に機能させる」ための対策
侵入経路を洗い出してから設置場所を決める
まず自宅の敷地全体を見回して、侵入経路になりうる場所を書き出してみてください。玄関・裏口・勝手口・各窓・ベランダなど、考えられる経路をすべてリストアップした上で、それをカバーするカメラの配置を決めるのが正しい順序です。
防犯カメラは何台あればいいのかという質問をよく受けますが、答えは「死角がなくなる台数」です。1台では難しいケースが多いと思います。
カメラは「見えやすい場所」に設置する
抑止効果を最大化するために、カメラは外から認識できる位置に設置することが基本です。「防犯カメラ作動中」のステッカーとセットで活用することで、「この家は監視されている」というメッセージを不審者に伝えられます。
センサーライトと組み合わせる
空き巣は「暗さ」「人目のなさ」「逃げやすさ」を好みます。センサーライトを防犯カメラと組み合わせることで、不審者が近づいた瞬間に光と映像の両方で対応できます。夜間の映像品質も向上するため、暗視機能との相乗効果も期待できます。
窓・ドアの物理的な対策も必ずセットで
補助錠・防犯フィルム・窓用ブザーなど、物理的な侵入のしにくさを高める対策を防犯カメラと並行して実施することが重要です。侵入者は「5分以内に入れない家」は諦める傾向があると言われています(出典:政府広報オンライン「空き巣や強盗から命と財産を守る 住まいの防犯対策」)。カメラで映すだけでなく、そもそも侵入に時間がかかる環境をつくることが、最も効果的な空き巣対策と言えるかもしれません。
設置後のメンテナンスを忘れない
カメラを設置したら終わり、ではありません。定期的に以下を確認することをおすすめします。
- 録画が正常にできているか
- 映像の画質や画角がずれていないか
- モーション検知の感度が適切か
- 録画容量が足りているか
- ソフトウェアのアップデートがされているか
セキュリティ機器は24時間稼働する機器です。設置後の定期確認があってはじめて「機能している防犯カメラ」になると思っています。
まとめ――防犯カメラは「使いこなす」ものだと思う
防犯カメラを設置しただけで安心してしまうのが、最大の落とし穴かもしれません。死角のない設置・抑止効果を意識した配置・物理的対策との組み合わせ・設置後のメンテナンスまでを一体のものとして考えることで、はじめて防犯カメラは本来の力を発揮します。
「今の設置で死角はないか」「カメラだけに頼っていないか」をもう一度見直してみる価値はあるのではないでしょうか。設置場所のご相談や見直しについてもお気軽にご相談ください。
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