防犯ブログ

防犯カメラを無力化するハッキング・ジャミング・なりすまし|脅威の実態と具体的な対策を解説

約3,000文字 / 読了目安10分 / 一般家庭〜法人向け

はじめに

防犯カメラは設置するだけで安心、と思っていませんか。実は、防犯カメラそのものを標的にした攻撃や妨害が存在します。ハッキング・ジャミング(電波妨害)・なりすましなど、手口はさまざまで、いずれも「カメラが機能しているように見えて、実際には無力化されている」という状態を作り出します。

本記事では、防犯カメラに対する代表的な脅威の仕組みと発生可能性、そして具体的な対策を解説します。

防犯カメラへの主な脅威3種類

防犯カメラへの攻撃・妨害は大きく3種類に分けられます。

脅威の種類概要対象カメラ
ハッキングネットワーク経由で不正アクセスネットワークカメラ全般
ジャミング(電波妨害)無線通信を妨害して録画・送信を止めるワイヤレスカメラ・Wi-Fiカメラ
なりすまし(スプーフィング)偽の映像や信号を送り込むネットワークカメラ

それぞれの仕組みと発生可能性を順番に見ていきます。

①ハッキング|映像が「外部に筒抜け」になる脅威

仕組み

ネットワークカメラはインターネットに接続されており、スマートフォンやPCからリモートで映像を確認できます。この利便性の裏返しとして、外部からの不正アクセスのリスクが常に存在します。

代表的な攻撃手法は以下のとおりです。

パスワードの総当たり攻撃(ブルートフォース) 初期パスワードのまま使用していたり、「1234」「admin」などの単純なパスワードを設定していたりすると、自動化されたツールで短時間に突破されてしまいます。

ファームウェアの脆弱性を悪用 カメラのソフトウェア(ファームウェア)に未修正のセキュリティホールがある場合、その脆弱性を突いて不正侵入されます。メーカーがアップデートを提供していても、ユーザーが更新していなければ攻撃の的になります。

Shodan等の検索エンジンを利用した探索 「Shodan」と呼ばれるインターネット接続機器の検索エンジンを使うと、セキュリティが甘いカメラを世界規模で検索できます。悪意ある第三者がこれを使い、脆弱なカメラを自動でリストアップして攻撃対象を絞り込んでいます。

発生可能性

ハッキングは現実に頻繁に発生している脅威です。過去には国内外でネットワークカメラの映像が不正公開されるケースが相次いでいます。「自分のカメラは大丈夫」という思い込みが最大のリスクといえます。

②ジャミング(電波妨害)|録画を止めて犯行を隠蔽する手口

仕組み

ジャミングとは、特定の周波数帯の電波を妨害する電子機器(ジャマー)を使い、ワイヤレスカメラやWi-Fiカメラの通信を強制的に遮断する攻撃です。

Wi-Fiカメラは2.4GHzまたは5GHz帯の電波でルーターと通信し、映像をNVR(録画機)やクラウドに送信しています。この通信帯域に向けてジャマーが電波を出すと、カメラとルーターの接続が切れ、録画・送信が停止します。

カメラ本体の電源は入ったままのため、一見正常に動作しているように見えます。しかし実際には映像が記録されておらず、この隙に侵入・窃盗などの犯行が行われる可能性があります。

発生可能性

ジャマーは海外通販サイトなどで数千〜数万円程度で入手できるものもあり、技術的なハードルは低下しています。海外では実際にジャミングを使った住宅侵入事件が報告されており、日本国内でも今後増加する可能性があります。

特に、録画データをWi-Fi経由でクラウドのみに保存しているカメラは、ジャミングを受けると映像がまったく残らないため注意が必要です。

注意: ジャマーの使用は日本国内では電波法違反に該当し、法的に禁止されています。ただし、禁止されているからといって実際に使用されないとは限りません。

③なりすまし(スプーフィング)|偽の映像で安心させる高度な手口

仕組み

スプーフィングとは、カメラの映像ストリームに偽の映像を割り込ませる攻撃です。たとえば「誰もいない状態」の映像をループ再生させ、実際に侵入しているにもかかわらず監視者には異常が映らない状態を作り出します。

映画的な手口に聞こえますが、ネットワーク上の通信が暗号化されていなかったり、カメラの認証が甘かったりする場合に現実として発生しえます。

発生可能性

一般家庭への攻撃としてはまだ珍しいケースですが、高価な資産を狙う窃盗や、企業・施設への攻撃では現実的なリスクです。セキュリティレベルの高い映像伝送が求められる施設では、この脅威を想定した対策が必要です。

脅威別・具体的な対策一覧

ハッキング対策

①パスワードを必ず変更する カメラやNVR(録画機)、ルーターの初期パスワードは必ず変更します。大文字・小文字・数字・記号を組み合わせた12文字以上のパスワードが推奨されます。

②ファームウェアを定期的に更新する メーカーのサポートページを定期的に確認し、最新のファームウェアに更新しましょう。多くのメーカーは発見されたセキュリティホールをファームウェアアップデートで修正しています。

③カメラをVLANやセグメント分離で管理する ネットワークカメラを家庭内の他のデバイス(PCやスマートフォン)と同じネットワークに置くと、カメラが突破口になってほかの機器も危険にさらされます。カメラ専用のネットワークセグメントを作ることで被害を最小限に抑えられます。

④不要なリモートアクセスを無効にする 外出先から映像確認を必要としない場合は、カメラのリモートアクセス機能(ポート開放・UPnPなど)を無効に設定します。

ジャミング対策

①有線接続(LAN・同軸ケーブル)のカメラを併用する ジャミングの影響を受けるのはワイヤレスカメラだけです。玄関・駐車場など侵入されやすい重要箇所には、有線接続のカメラを設置することでジャミングに対して根本的に強くなります。

②ローカル録画(NVR・SDカード)を必ず設定する クラウドのみに録画を頼る設定は、通信が遮断された瞬間に録画が止まります。NVRや本体内蔵のSDカードにローカル録画を設定しておくことで、Wi-Fiが切れても映像が残ります。

③通信異常を自動検知・アラート通知する製品を選ぶ 一部の高機能NVRや監視システムは、カメラとの通信が途絶えたときにスマートフォンへアラートを送信する機能を備えています。「カメラが応答しない=ジャミングの可能性」と即座に気づける環境を作ることが重要です。

なりすまし対策

①SSL/TLS暗号化通信対応のカメラを選ぶ 映像の伝送が暗号化されていれば、通信の改ざんや偽映像の注入が格段に難しくなります。購入時にSSL/TLS対応を確認しましょう。

②二要素認証(2FA)を有効にする カメラシステムのログインに二要素認証を設定することで、パスワードが漏洩しても不正ログインのリスクを大幅に下げられます。

自分のカメラは大丈夫?セルフチェックリスト

以下の項目に一つでも当てはまる場合は、早急な対策が必要です。

  • カメラやNVRのパスワードが初期設定のまま
  • ファームウェアを購入以来一度も更新していない
  • 録画データはクラウドのみで、ローカル録画がない
  • カメラがワイヤレスのみで、有線カメラは使っていない
  • 通信が途絶えたときのアラート設定がない
  • カメラの映像が急に重くなったり、設定が変わっていた経験がある

まとめ

防犯カメラへの脅威は「外から覗き見されるハッキング」だけではありません。ジャミングによる録画無効化や、なりすましによる偽映像の注入など、カメラ自体を無力化する攻撃も現実に存在します。

大切なのは、以下の3点を組み合わせて対策することです。

  • 有線+ワイヤレスを組み合わせ、ジャミングへの耐性を高める
  • ローカル録画を必ず設定し、クラウド頼りを避ける
  • パスワード・ファームウェアを定期的に管理し、ハッキングの入口を塞ぐ

防犯カメラは設置して終わりではなく、適切な設定と定期的なメンテナンスがあってはじめて本来の効果を発揮します。ご自宅や店舗のカメラ設定に不安がある方は、ぜひワイズセキュリティへお気軽にご相談ください。

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