防犯ブログ

子供の登下校を守るために親ができること|通学路の危険と防犯対策を整理しました

小学校に入学すると、子供が一人で登下校する機会が一気に増えます。それまで親と一緒に移動していた毎日から、ランドセルを背負って一人で歩く毎日へ——成長をうれしく思う反面、目の届かない時間への不安を感じる保護者の方は多いのではないでしょうか。

残念ながら、その不安は根拠のないものではありません。警察庁の統計によれば、子供(13歳未満)への声かけ・つきまといなど不審者関連の事案は、登下校時間帯に集中して発生しています。千葉県警察が令和6年中の不審者情報を分析したところ、登下校時間帯の被害が全体の約72%を占めていました。被害が起きやすいのは、7時台の登校時間帯と、14〜17時台の下校時間帯です。

この記事では、子供の通学路にどんなリスクが潜んでいるか、保護者として何ができるか、子供自身にどんな知識を身につけさせればよいかを、具体的に整理していきます。

子供が狙われやすい「状況」を知っておこう

対策を考えるうえで、まずどんな状況で被害が起きやすいかを理解しておくことが重要です。

警視庁の有識者研究会の分析によれば、子供への犯罪被害で最も多いのは「一人でいるとき」です。小学校入学を境に一人で行動する機会が増えることが、被害リスクの上昇と連動しています。さらに、小学生の被害の多くが自宅から100〜500メートルという近距離の範囲内で起きていることも明らかになっています。

被害が多い場所は「道路上」が最多で、次いで「公園」が続きます(大阪府警察の令和6年データ)。人目が届きにくい路地裏、死角になりやすい塀沿い、暗がりのある公園の一角などが特に危険な場所として挙げられています。

一方で、「複数人でいても安全とは限らない」ことも知っておく必要があります。友達と一緒に登下校していても、不審者が声をかけてくるケースは実際にあります。「みんなといるから大丈夫」という過信は禁物です。

引用元:https://www.police.pref.chiba.jp/seisoka/safe-life_protect-suspicious.html(千葉県警察「子供を犯罪から守りましょう!不審者情報の分析結果」)

子供に教えておきたい「イカのおすし」

防犯教育の現場で広く使われているのが「イカのおすし」という合言葉です。警視庁などが子供向けに普及させているもので、危険を回避するための行動原則を覚えやすくまとめたものです。

イカ——知らない人についていかない
——知らない人の車に乗らない
——大声を出す
——すぐに逃げる
——大人にすぐ知らせる

この合言葉を「知っている」だけでなく、「実際に声を出せるか」「体が動くか」まで練習しておくことが大切です。大声を出す練習は照れくさく感じる子供も多いですが、いざというときに声が出せるかどうかは事前の練習次第です。防犯ブザーの使い方も合わせて確認しておきましょう。

警視庁は防犯ブザーについて、85dB以上の音が出るものを推奨しています。購入後は一度実際に鳴らしてみて、音の大きさと操作方法を子供と一緒に確認しておくと安心です。ランドセルの取り出しやすい位置に取り付けておくことも重要で、バッグの奥深くに入れていては緊急時に使えません。

通学路を親子で一緒に歩いてみる

入学前や学年が上がるタイミングで、保護者が実際に通学路を一緒に歩いて確認することは非常に有効な対策です。地図を見るだけではわからない「実際の死角」「人通りの少ない区間」「逃げ込める場所」が体感としてわかります。

確認しておきたいポイントは以下のとおりです。

「子ども110番の家」の場所——地域のボランティアが子供の緊急避難を受け入れる拠点です。黄色いステッカーが目印で、何かあったときに駆け込める場所として子供に教えておきましょう。コンビニエンスストアや交番も緊急時の避難先として有効です。

死角になりやすい場所——高い塀、茂みや植栽、細い路地など。こうした場所の近くでは足を止めないよう、子供と一緒に確認します。

人通りの少ない時間帯と場所——同じ道でも時間帯によって人通りが変わります。下校時刻に合わせて歩いてみると、実態がよりわかります。

交通量の多い交差点・横断歩道——車の見落としが起きやすいポイントを一緒に確認し、「必ず一度止まる」「運転手と目を合わせる」などのルールを伝えておきましょう。

帰宅後のルールを作っておく

下校後の時間帯にも、子供への不審者接触は多く発生しています。警視庁の分析では「平日の帰宅後」が最も被害が多い時間帯として挙げられています。友達の家、習い事、公園——学校から帰ったあとの行動を把握しておくことが保護者にとって重要な安全管理です。

日常的なルールとして子供に習慣づけておきたいのが「おうちの人に行き先を伝えてから出かける」ことです。「だれと、どこへ、いつ帰る」の3点を伝えるクセをつけておけば、万が一帰宅が遅れたときに早期の対応ができます。

また、鍵の管理にも注意が必要です。首から鍵を下げていたり、ランドセルのポケットに見えやすい形で入れていたりすると、「この子は留守番する」ことが周囲にわかってしまいます。鍵はランドセルの奥に収納し、人前でなるべく見せないよう伝えておきましょう。

GPS端末・スマートフォンの活用

現在は、子供の居場所をリアルタイムで把握できるGPS端末が広く普及しています。ランドセルに取り付けるタイプや、キーホルダー型のコンパクトなものまで様々な製品が販売されており、月額数百〜数千円で利用できるものが多くあります。

GPS端末を使うことで保護者は子供の現在地を地図上で確認でき、いつもと異なるルートを歩いているときや、長時間移動が止まっているときに気づくことができます。「帰宅しているはずなのになぜかまだ外にいる」という異変を早期に察知するツールとして有効です。

子供にスマートフォンを持たせる場合は、緊急連絡先への発信や位置共有機能の設定を確認しておきましょう。ただし、歩きながらスマートフォンを操作することは周囲への注意が散漫になり、かえってリスクになる場合もあります。使い方のルールも合わせて伝えておくことが大切です。

防犯カメラが持つ「記録」と「抑止」の力

通学路沿いに防犯カメラが設置されている地域では、不審者が下見の段階で「撮影されている」と認識し、犯行を思いとどまる効果が期待できます。行政が設置する街頭カメラのほかに、通学路沿いの民家や商店が設置している防犯カメラも、地域全体の安全に貢献しています。

自宅の防犯カメラについても、子供の安全という観点から見直す価値があります。玄関前にカメラが設置されていれば、子供が帰宅した時刻の映像が記録されます。スマートフォン連携対応のカメラであれば、外出先からでも玄関の映像をリアルタイムで確認したり、モーション検知通知で子供の帰宅を把握したりすることができます。

また、「不審者が家の周囲をうろついていないか」を外出先から確認できることも、ネットワーク防犯カメラの大きなメリットです。子供が留守番をしている時間帯の自宅周辺の様子を、スマートフォンから随時チェックできる環境を整えておくと、保護者としての安心感が大きく変わります。

地域の見守り活動に参加・活用する

子供の安全は個人の努力だけでは限界があります。地域全体で見守る仕組みが機能しているかどうかが、犯罪の起きにくさに大きく影響します。

多くの自治体では、PTAや町内会が中心となって登下校時の見守り活動を行っています。保護者が交代で通学路に立つ取り組みや、地域の大人が日常の行動(通勤、買い物、散歩など)のついでに見守りを行う「ながら見守り」も推進されています。こうした活動に参加することは、地域の防犯意識を高めるとともに、子供にとっても「知っている大人が通学路にいる」という安心感につながります。

地域の不審者情報は、都道府県警察のウェブサイトや学校・自治体からのメール配信サービスで受け取ることができます。こうした情報を日頃からチェックし、危険が高まっているエリアや時間帯を把握しておくことも、保護者としての重要な情報管理です。

引用元:https://www.npa.go.jp/hakusyo/r01/honbun/html/vt100000.html(警察庁白書「登下校時における子供の安全を守るための警察の取組」)

子供自身の「気づき」と「行動力」を育てる

最終的に危険な場面でとっさに動けるのは子供自身です。どれだけ親が準備しても、「自分で考えて行動する力」がなければ、いざというときに対処できません。

日頃から「なんか変だと感じたら逃げていい」ということを繰り返し伝えておきましょう。「声をかけてきた人が悪い人かどうかわからない」という迷いが、子供の判断を遅らせます。「嫌だと思ったら逃げる」「大声を出す」という行動を、理由を問わず取っていいと伝えておくことが大切です。

また、何か怖い体験をしたとき・不思議な声かけを受けたときに、子供が気軽に話せる関係を普段から作っておくことも重要です。「大したことじゃないから言わなくていいか」と子供が判断してしまうと、保護者が気づけないまま同じ場所で被害が繰り返されるケースがあります。「どんな小さなことでも話してほしい」と日頃から伝えておきましょう。

まとめ

子供の登下校を守るための対策は、一つの「完璧な手段」があるわけではありません。合言葉の習得・通学路の確認・GPS端末の活用・地域の見守り参加・防犯カメラの活用——こうした複数の対策を組み合わせることで、リスクを重層的に下げることができます。

子供が「一人で安全に歩ける力」を身につけながら、保護者と地域が一緒にその成長を支えていく。そのための準備と情報収集を、ぜひ今日から始めてみてください。

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