ワイズセキュリティの防犯ブログをご覧いただきありがとうございます。今回は防犯カメラの中でも配線を必要としないワイヤレス防犯カメラについて解説いたします。ワイヤレスといっても色んな種類がありますので、まずは自宅の電源関連を考えた上で購入するようにしましょう。最近ではバッテリーで駆動するタイプのカメラもありますので、そのあたりもご紹介いたします。
ワイヤレス防犯カメラを解説します。
目次
モニター付きワイヤレス防犯カメラ
モニター付きワイヤレスカメラはスマートフォンを持っていなくても使えるワイヤレスカメラです。モニターサイズは7インチから9インチ程度でタッチパネル式になっているのが主流です。モニターとカメラの電源は別途必要なので電気工事が必要になります。またワイヤレスは2.4Ghz帯の周波数を使いますので、電子レンジなどの電化製品を使用した際に電波干渉する可能性があるので注意が必要です。
電波干渉した場合は映像のコマ落ちが発生しますので、録画データが撮れていないなどあるかもしれません。モニターにマイクロSDカードなどのフラッシュメモリを入れて録画したり2.5インチハードディスクで録画する場合とあります。用途に合わせて選ぶようにしましょう。
スマートフォン接続型ワイヤレス防犯カメラ
スマートフォン接続型ワイヤレスカメラはスマートフォンを持っていることが必須になります。またこのタイプのワイヤレスカメラはご自宅にWiFI環境があることが必要なので、インターネットの知識がないとセットアップが難しいかもしれません。
カメラ本体にマイクロSDカードなどを挿入して録画するタイプとクラウドに録画するタイプとあります。クラウド録画タイプはカメラメーカーが用意したクラウドサーバーに録画データを保存しますので、信頼できるメーカーを選ぶ必要があります。
また月額料金も発生しますのでそのあたりも考えて選ぶようにしましょう。このタイプのワイヤレスカメラも電源をとる必要がありますので、電源工事が必要になります。
バッテリー式ワイヤレス防犯カメラ
バッテリー式のワイヤレスカメラは充電すればケーブルレスでバッテリーで駆動するので、電源工事が必要ありません。完全ワイヤレスで使えるワイヤレスカメラです。工事が不要で簡単に設置できるメリットがある一方で、バッテリー駆動時間が短いため動体検知録画が必要になります。動体検知録画は画面に動きがあった時だけ録画しますので、誤報も多く不便な点もあります。
また定期的にバッテリーを充電しなければいけないので充電を忘れてしまった場合など、録画ができていないなど、ヒューマンエラーによる問題もあります。いずれにせよそういった面も踏まえてマンションにお住まいのかたなど通常のワイヤレスカメラの導入が難しい場合にはバッテリー式のワイヤレスカメラを検討してみましょう。
ソーラー型ワイヤレス防犯カメラ
ソーラー型ワイヤレスカメラは太陽光パネルを使って充電するワイヤレスカメラです。電源コードをつながなければ動かないモデルもありますが、基本的にはソーラーパネルでバッテリーを充電するワイヤレスカメラです。
太陽光パネルはとても便利な充電方法に思えますが、取り扱いは注意が必要です。基本的に防犯カメラの考えた方としては、24時間365日稼働していることと、天気に関係なく常時稼働することが求められています。しかし天気は常に晴れているわけではないので梅雨などの時期は不日照時間が長引いてしまい、カメラに内蔵されているバッテリーが切れてしまいます。
またソーラーパネルの部分にごみや砂が付くことでさらに充電性能が下がってしまいますので、防犯カメラとして使う場合は注意が必要になります。
電波法について
ワイヤレス防犯カメラを購入される方は電波法についても注意が必要です。日本で電波を使う製品を使用する場合は電波法の届けが必要です。総務省管轄のHPよりご確認いただけます。https://www.tele.soumu.go.jp/j/sys/equ/tech/
まれにお客様から海外でワイヤレスカメラを購入して使っていると聞きますが、基本的には国内の管轄に申請して使えるようにする必要があります。
電波法に違反した場合は行政処分などもありますので注意が必要です。
電波は、テレビや携帯電話、アマチュア無線などさまざま場面で利用されています。「電波法」はこの電波の公平かつ能率的な利用を確保するための法律で、無線局の開設や秘密の保護などについての取り決めが規定されています。
(秘密の保護)
第五十九条 何人も法律に別段の定めがある場合を除くほか、特定の相手方に対して行われる無線通信(電気通信事業法第四条第一項 又は第九十条第二項 の通信たるものを除く。第百九条において同じ。)を傍受してその存在若しくは内容を漏らし、又はこれを窃用してはならない。(罰則)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/legal/07.html
第百九条 無線局の取扱中に係る無線通信の秘密を漏らし、又は窃用した者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
動体検知
これもワイヤレス防犯カメラだと必要な機能です。動体検知は画面の中で動きがあった場合に録画する機能です。さらにバッテリー式のカメラの場合は電池容量を節約するためにPIRセンサーにより検知したタイミングで本体が起動し録画する機能になっています。
そのため録画データを見直してみると人が通った後しか録画が取れていなかったりするので防犯目的で使用する際は注意が必要です。
動体検知録画にはプレレコードとポストレコードの設定ができます。プレレコードは検知する前の時間でポストは検レコードは検知後の時間です。この時間を延ばすことで録画時間を調整できます。
動体検知は動くもの全てに反応しますが、最近はAI機能を搭載したワイヤレスカメラが多く登場しています。人だけ選んで検知するスマート動体検知もあります。
電波到達距離について
あと知っておいて頂きたいのが、ワイヤレスの電波到達距離です。モニター付きワイヤレス防犯カメラはカメラとモニター間を2.4Ghz帯の電波で通信しますこの電波で通信できる距離は見通しで200メートル通信可能となっていても実際は見通しで200メートル通信できるところがないので、木造で15メートル程度が限界といったところです。
またマンションなどの鉄筋コンクリートだと電波は全く届かないので注意が必要です。通信ができないとコマ落ちや録画が出来ていないなど問題がおきますので、まずは実際に現場で試してみてから導入するようにしましょう。
業務用で使用する場合は注意してください。
最後に業務用の防犯カメラとして使用する場合はご注意ください。工場にはたくさんのワイヤレス機器が接続されていたり、介護施設ではナースコールなどワイヤレス機器を使っていますので電波の干渉も激しくなります。そのためネットで販売しているワイヤレスカメラは業務用として使うにはやや不安定です。
もし業務用でお探しのかたは業務用の無線APなどもありますので、そちらをご検討ください。