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アナログカメラとネットワークカメラの違いを解説

防犯ブログをご覧いただきありがとうございます。今回はアナログカメラとネットワークカメラの違いについて解説いたします。最近はネットワークカメラが主流になっていますが、場合によってはアナログカメラの方が使用に適した場合もあります。どういう現場でどちらのカメラが適しているのかそのあたりまで解説いたします。

防犯カメラの形状

防犯カメラの形状についてはアナログカメラもネットワークカメラもどちらも同じ形状のカメラをラインナップしています。

防犯カメラの形状については以前、記事にまとめましたのでそちらの記事もご覧ください。

https://wizsecurity.jp/blog/274

ボックス型、バレット型、ドーム型などすべての形状をラインナップしています。形状の唯一の違いは映像信号コネクタの種類です。

ネットワークカメラはLANケーブルを使用しますのでRJ-45と呼ばれるコネクタなのに対して、アナログカメラは同軸ケーブルを使用しますのでBNCコネクタと呼ばれるコネクタになります。

RJ-45端子
BNCコネクタ

どちらのコネクタ接続部分も防水ではありませんので、防水ジャンクションBOXに収納するか、自己融着テープを使用した防水処理が必要です。

防水ジャンクションボックス

画質について

画質についてもアナログカメラとネットワークカメラも同じ画質です。最近では4Kカメラなども登場していますが、主流は2メガピクセルの画質です。

アナログカメラでもAHDカメラ(アナログハイビジョン)カメラの登場により画質の差は特になくなってきています。

ただしスペック上では同じ画質でも、アナログカメラはアナログ信号なのに対して、ネットワークカメラはデジタル信号です。そのためネットワークカメラは映像の減衰がおきないという点からもネットワークカメラの方が画質はキレイと言われています。映像のキレイさは主観的なものになりますので、人によってはほとんど差が分かりません。

フレームレートに関しても基本的には30FPSになります。一部ネットワークカメラで60FPSのカメラや産業用の200FPSのFAスピードカメラなどもあります。

http://www.mitsubishielectric.co.jp/nwcamera/framerate/

配線ケーブルの種類

アナログカメラとネットワークカメラの大きな違いは配線ケーブルの違いです。アナログカメラは同軸ケーブルを使用するのに対してネットワークカメラLANケーブルを使用します。

LANケーブル

同軸ケーブル

同軸ケーブルは3C-2Vや5C-FBなどの規格ケーブルを利用します。ケーブルの太さによって配線できる距離が変わります。3C-2Vで300メートル、5C-FBで500メートルが基本的な配線距離になります。S-5C-FBなどはアルミ箔テープのシールドが付いていますので、電磁ノイズの影響を受けやすい現場で使用されています。

https://www.tokyo-fuji.co.jp/products/com/coaxial/kousyu_cox.html

LANケーブルはパソコンやプリンターなどをネットワークで使う際に使用するケーブルと同じケーブルになります。同軸ケーブルは中心に一本の銅線が通っているのに対してLANケーブルは8本の線がツイストされたケーブル(ツイストペアケーブル)を使用して配線します。

そのため映像と電源、通信などネットワークカメラに必要な信号データはすべてLANケーブル一本で行うことが可能です。

LANケーブルに電源を乗せて送る機能はPoE給電機能と呼ばれており、現状では基本的な機能として現場で使われています。

またアナログカメラはカメラ一台に対してケーブルが一本必要になります。一方でネットワークカメラはスイッチングハブにカメラに集約してから一本にまとめて配線することが可能です。そのためカメラ台数が多い場合などはネットワークカメラの方がケーブルを一本にまとめて配線できますのでメリットがあります。

システム拡張性

ネットワークカメラはアナログカメラに比べてシステムの拡張性に優れています。少し難しい言葉を使用しましたが、アナログカメラは基本的に撮る、録画に残す、再生するなど防犯カメラとしての基本的なことしかできません。対してネットワークカメラはカメラ単独でIPを持ちますので、カメラの中に様々な機能を持たせられます。例えばカメラとパソコンを直接つないで使用したり、カメラ単独でインターネットに接続して遠隔でモニターするなど、アナログカメラにはできない使い方ができるのがネットワークカメラの特徴の一つです。

カメラ1台をハブで分岐させることで複数の場所で映すこともできますので、カメラの映像を複数の現場でモニタリングしたい場合などにネットワークカメラは最適です。

またデジタル信号は映像伝達の効率がいいのでワイヤレス化して通信することも可能です。例えば2.4GHz帯や5GHz帯の電波を使用した無線APを使用することでLAN配線をせずにネットワークカメラを無線化して使用することができます。

ハイテクインター社製のDLB Propeller 2であれば数百メートル先の拠点間を無線通信を行うことが可能です。

https://hytec.co.jp/products/wireless/dlb_propeller_2.html

AIインテリジェンス機能

ネットワークカメラはアナログカメラに比べてAIインテリジェンス機能で優位となっています。例えば以前にも記事にした顔認識機能はネットワークカメラだからこそできる機能です。

従来より防犯カメラの機能として動体検知録画(モーションディテクション)がありました。動体検知録画は画面の動きに反応して録画をする機能です。そのため木の葉の動きや車のヘッドライトなどにも反応してしまい誤報が多かったのであまり使い物になりませんでした。

最近はAI機能を活用することによって人物をカメラが検知して録画するので誤報が圧倒的に減り、録画効率が向上しました。

AI(ディープラーニング)は機械学習と呼ばれており、映像の動きをカメラに学習させます。特定の動きをした被写体を検知してアラームを出す機能になります。

最近では転倒検知、暴力検知、万引き検知などの複雑な動きを学習させて検知するAIサービスも登場しています。

エレベーターについているカメラは実は

マンションなどのエレベーターにも防犯目的でカメラが設置されていますが、カメラは全てアナログカメラになります。エレベーターは毎日、昇降していますのでLANケーブルだと動きに耐えられず断線してしまいます。

そのためエレベーター専用の特殊な同軸ケーブルを使用して配線します。ただ最近はネットワークカメラが普及していますので、エレベーター内の配線は同軸ケーブルで配線するものの、ビデオサーバーを設置してLANに変換することで、アナログカメラをネットワークカメラとして認識させます。

余談ですがカメラの取り付けに関しては基本エレベーターの管理会社しか行えないので、事前に準備が必要です。またエレベーターを止めることになるので住民の方に事情を説明するなど色々大変です。エレベーターのカメラ交換はとても大変です。

価格について

防犯カメラの価格が下がっていますのであまりどちらも差がなくなってきましたが、まだアナログカメラの方が価格も安く導入できます。コストパフォーマンスに優れています。

AHDカメラなどは5メガピクセル画質の安価なタイプなどが増えてきています。今後はアナログカメラに関しては高画質化を軸に進化していくと思われます。対してネットワークカメラはAIインテリジェンス機能など、従来の防犯カメラ用途以外の付加価値を増やすような方向性になっているのが現状です。

とにかく安くて画質重視ということであればアナログカメラをおすすめします。今後の拡張性やAIインテリジェンス機能に魅力を感じるのであればネットワークカメラをおすすめします。

いずれにせよネットで販売しているカメラはどれも耐久性や保証の面で十分ではないので、購入する場合は注意が必要です。

用途に合わせて

今回アナログカメラとネットワークカメラの違いについて解説しましたが、どちらもメリット、デメリットがあることはお分かり頂けたかと思います。まずはどういった経緯でカメラを設置したいのか、どこにどういう形でカメラを設置したいのかでも選ぶカメラは変わってきますので、色々検討してみてカメラを選ぶことをおすすめいたします。最後までご覧いただきありがとうございました。