ワイズセキュリティの防犯ブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は防犯カメラの種類と選び方について解説いたします。防犯カメラと言ってもたくさんの種類や機能があって何を選べばいいのか分からないと思ってる方に分かりやすい記事になれば幸いです。
これで間違いなし!防犯カメラの種類と選び方について
ケーブルタイプ
有線タイプ防犯カメラ
配線方法は主に2種類で同軸ケーブルとLANケーブルがあります。同軸ケーブルを使用するカメラは一般的にAHDカメラ(アナログハイビジョンカメラ)であったり、ED-SDIカメラと呼ばれるカメラシステムになります。対してLANケーブルを使用したカメラはネットワークカメラと呼ばれています。
同軸ケーブルとは主に放送業界など映像分野で使われているケーブルです。防犯カメラ用途では主に3C-2Vや5C-FBなどの規格のケーブルを使います。
同軸ケーブル規格については以下外部サイトで詳しく説明がされていますので参照してください。
https://www.furukawa.co.jp/optcom/metalcable/pdf/5_3_01.pdf
次はLANケーブルでこちらはパソコンやプリンターをインターネットにつなぐ際に使用するケーブルです。ツイストペアケーブルと呼ばれており2本の線がペアになったものが8本束ねられたケーブルです。
同軸ケーブルを使ったカメラについては以前、別の記事にもまとめましたのでそちらもご覧ください。
同軸ケーブルのカメラはカメラ1台に対して1本のケーブルが必要になるため、カメラ台数が多くなる場合、拡張性が低いというデメリットがありましたが、LANケーブルを利用したネットワークカメラシステムの場合、配線を1本にまとめられます。
ネットワークカメラはパソコン同様にカメラにIPアドレスを持たせることが可能ですので、LANケーブルをスイッチングハブで分岐させることによって、LANケーブルを一本に集約できます。そのため大規模施設において配線をスマートにまとめられるメリットがあります。
配線方法の大きな違いは配線距離にあります。同軸ケーブルは約350m配線できるのに対してLANケーブルは100mまでとなっております。LANケーブルで長距離配線する場合はスイッチングハブを経由して配線する必要があります。
無線タイプ防犯カメラ
無線タイプ防犯カメラ(ワイヤレスカメラ)は電波を利用して通信します。配線工事が電源工事のみでよいため、設置工事を簡単に導入することができます。ワイヤレスカメラに関する記事は別の記事にまとめてますのでそちらもご覧ください。
ワイヤレスカメラは設置が楽になりますが、使用している無線帯域が2.4GHz帯になりますので、他の家電と電波干渉を起こす可能性があります。
電波干渉するとコマ落ちや録画できないといった問題が起こる可能性がありますので、設置する際は事前にデモ機で確認するなど注意が必要です。
防犯カメラ形状
バレット型防犯カメラ
バレット型はその名の通り、弾丸のような形状をしていることからこの名前になりました。屋外防水仕様であることがほとんどで、建物の壁面やポールを建柱して設置することが一般的です。バレット型カメラは防犯カメラの基本形になります。
ドーム型防犯カメラ
ドーム型は半円上の透明カバーがついた形状をしています。アルミダイキャスト製の筐体は耐衝撃型ドームカメラと呼ばれており落下衝撃やハンマーでのいたずらに対して強いという特徴をもっています。屋内用のドームカメラはプラスチック製の安価なタイプのドームカメラも存在しています。
ボックス型防犯カメラ
ボックス型防犯カメラは、四角い箱のような形状をしていることからボックス型と言われています。屋内用のカメラとして昔からある形でホームセンターやスーパーマーケットなどでよく見かける形です。ドーム型カメラの登場で新規導入は少なくなりましたが今でも既設のアナログカメラを入れ替えの際にも登場します。
防犯カメラハウジングケース
ボックスカメラを屋外で使用するためのハウジングケースと呼ばれるケースがあります。画像のハウジングケースの中にボックスカメラを収納して屋外で使用する時に使われます。夏場の猛暑や、雪国でも使用できるようにファン付きのタイプや、ヒーター付きのハウジングケースもあります。
特殊型防犯カメラ
ピンホール型や火災報知器型の特殊な形をしたカメラもあります。カメラを設置していることを隠したい場合などに特殊型のカメラは使用されます。カメラ自体を隠す必要がありますので、設置が難しかったりレンズの向きが動かせないなどのデメリットもあります。
防犯カメラの機能や性能
レンズの種類
防犯カメラにはレンズが搭載されており、固定レンズタイプとバリフォーカルレンズタイプがあります。固定レンズはその名の通り固定焦点レンズなのでズームはできませんし、画角の調整はできません。対してバリフォーカルレンズはズームとフォーカスを個別に調整することができます。
バリフォーカルレンズとはズームとフォーカスを個別で調節できるレンズなので写真のように調節リングが2個付いており、個別で調整が可能です。
写真のタイプのように手動で調整するタイプと最近では電動バリフォーカルレンズと呼ばれる電動で調整できるタイプも登場しました。
防犯カメラを設置した後に、もう少しで寄りで撮影したい場合に固定レンズだと調整ができませんが、バリフォーカルレンズなら調整できるので便利です。
防水防塵性能
屋外で使用する防犯カメラは防水防塵性能を持っています。表記としてはIP67(IP〇〇)と記載されます。
「IP〇〇」とは、IP(International Protection)コードと呼ばれるもの。2003年に国際電気標準会議(IEC)によって定められた、電気製品の防水・防塵性能を表す規格です。「電気製品の」と述べたように、IPコードは身のまわりの電子機器に幅広く使われています。
読み方としてはIP67であれば6が防塵等級で7が防水等級になります。防水等級が低い数字だと水没する可能性も高まり、高いと防水性能が優れているという意味になります。
カメラ画質
カメラの画質は4K(8メガピクセル)、5メガ、4メガ、2メガピクセルのカメラがあります。地上デジタル放送がフルハイビジョン放送になり200万画素(2メガピクセル)画質になります。
カメラの画質が8メガピクセルのカメラを使っていてもモニターが2メガピクセルの出力しか対応していなければ、実質は2メガピクセルまでの映像しか出力できません。そのため2メガピクセルのカメラでも実際使う分には十分な画質になっています。
赤外線IR機能
防犯カメラのレンズ周りに赤外線LEDを搭載し照射することで夜間の暗視撮影が可能になった赤外線IR機能になります。赤外線は目に見えないので実際は暗闇の中でも、防犯カメラではその映像をモノクロ映像で見ることができます。
また防犯カメラによって赤外線照射距離が変わりますので、現場に合わせて防犯カメラを選ぶようにしましょう。
赤外線はカメラの画角にしめる割合が多い被写体、壁やポールなどがある場合、白飛びしますので設置する際は赤外線が乱反射しないように注意する必要があります。最近では現場の状況に合わせて赤外線の強さを調整するスマートIR機能を搭載した防犯カメラも登場しています。
WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能
WDRは最近の防犯カメラには基本搭載されている機能です。建物内から入口を撮影すると逆光で被写体が黒で塗りつぶれたような映像になってしまいます。WDRは防犯カメラで映像を補正して逆光を補正する機能です。
WDRはdB(デシベル)で表記されており数値が高いほどWDRがよく働きます。一般的には60dBが多く出回っていますが、120dBの防犯カメラなどはかなり逆行に強くおすすめです。
録画の方法について
防犯カメラを選んだ後は録画の方法を選びましょう。代表的な方法としてはレコーダー(録画機)を使用する方法です。レコーダーとはハードディスクを搭載しており、入力されたカメラの映像を録画することができる機器です。
4チャンネル、8チャンネル、16チャンネルとカメラの台数に応じたレコーダーがあります。入力されたカメラ映像は分割表示やシーケンシャル表示することができますので、複数のカメラを導入する場合はレコーダーがおすすめです。
ハードディスクの容量によっても変わりますが録画日数は2週間から2か月程度録画することが可能です。また何かあったときはUSBメモリなどにバックアップを保存することができますので、警察などの対応も簡単に行うことができます。
ハードディスクではなくSDカードやSSDに録画するレコーダーもありますが、フラッシュメモリはデータが消失しやすいので取り扱いには注意が必要です。
また最近では月額料金制のクラウドサービスも登場しました。録画データを残しておきたい日数を指定して録画が取っておけるので、コストパフォーマンスの高いサービスになっています。
ネット遠隔監視について
ネット遠隔監視についても機器によって方法が異なります。以前記事にまとめましたのでそちらもご覧ください。
最近の防犯カメラは難しい設定を入れることなくネット遠隔監視ができるようになりましたが、既設のネット回線を使う場合は事前にプロバイダーなど確認するようにしましょう。一部の防犯カメラはADSL回線だとネットが見れないということもありますので注意が必要です。
防犯カメラの選び方
防犯カメラを選ぶ時のポイント
防犯カメラの役割としてまず挙げられるのは「犯罪抑止」です。空き巣の犯人は基本的に犯行前に下調べをすると言われています。その際に家の外壁に防犯カメラが設置されているとまず犯行をあきらめると言われています。
そのため防犯カメラの形状は分かりやすく目立つ形の方がその効果を発揮します。店舗などの室内でお客様に威圧感を与えてしまうと心配な場合はドーム型カメラであればお客様に威圧感を与えずに防犯カメラを使うことができます。
二つめの役割は「証拠取り」です。レコーダーを利用して防犯カメラで撮った映像をHDDに保存して盗難にあった際に証拠映像として警察に提出します。そのため何かあった時にしっかりとバックアップを撮っておくために、高耐久のHDDを搭載している必要があります。
マイクロSDカードなどは安価で取り扱いがしやすい反面、フラッシュメモリーになるのでデータが消失する可能性もありますのでご注意ください。最近では月額でクラウドサーバーが利用できるサービスもあります。
メーカー保証について
防犯カメラメーカーの保証期間もチェックするようにしましょう。家電製品はメーカー保証1年が多いですが、業務用の防犯カメラメーカーであれば3年保証の機器もありますので、確認するようにしましょう。
リースで契約した場合、別途保険をかけることもできます。防犯カメラは屋外に設置しますので、その分、雷などの天災の影響を受けやすく故障も多いです。リース契約であれば雷で故障した場合も保険がききますので、ぜひ活用してください。
間違いないの防犯カメラを選びましょう
購入してから思っていた防犯カメラと違ったなんてことにならないように、事前に防犯カメラのことを知らべてから購入することをおすすめします。この記事がそんな時の参考になれば幸いです。