先日、大手自動車メーカーの仕入れ先がハッキングされたことにより国内の全工場が操業停止した際は大変なニュースになりました。防犯カメラをインターネットに繋いでいる限り、常にハッキングのリスクに晒されています。実際はどういった場合に防犯カメラはハッキングされるのかその方法と対処法について解説します。
目次
防犯カメラはハッキングされているのか
結論から言うと防犯カメラは毎日ハッキングのリスクに晒されています。ハッキングされると自宅の映像が全世界に配信されプライバシーが侵害されます。防犯カメラがハッキングされる原因について解説していきます。
パスワードが初期設定のままになっている
ハッキングされる防犯カメラはパスワードが初期設定のままになっていることが多く主な原因となっています。初期パスワードはadminやpasswordなど簡単なパスワードになっており、推測されやすく、ハッキングを容易にしてます。最新の防犯カメラはパスワードを変更しないと使えないカメラもありますが、まだまだ初期パスワードで使えるカメラはたくさんあります。
実際にハッキング映像がのぞき見できるサイトがある
実際にハッキングされている防犯カメラ映像がのぞき見できるサイトがあります。このハッキングされている防犯カメラはパスワードが初期設定であることが多いため、全世界に拡散されており、非常に危険な状態と言えます。公共の場所のみならず、自宅内などプライバシーエリアにも防犯カメラを設置している場合、注意してください。
http://www.insecam.org/en/bycountry/JP
防犯カメラのインターネットセキュリティ
防犯カメラのインターネットセキュリティはパスワードだけでなく、多くのセキュリティを持っています。今回は防犯カメラのセキュリティについて解説いたします。
通信の暗号化
防犯カメラのインターネット通信は暗号化されています。「128 ビット AES 暗号化(TLS / SSL)」通信が使用されており、これは一般的なクレジットカードの通信セキュリティと同様になり世界中で使われている安全性の高い方式になります。
SSL通信
SSLデータ通信は電子証明書で正しいユーザーが通信しあっていることを相互に確認しあっています。電子証明書がないと通信が困難で、証明書がないまま不正アクセスすることはできません。
実際にあったハッキング被害のニュース
全国で被害60台以上、監視カメラに“不正アクセス” スマホも危ない?
埼玉県や千葉県で監視カメラのハッキング被害が続出
4月26日、埼玉県上尾市の住宅街に流れる川の水位を監視するためのカメラに、突如として「I’m Hacked. Bye2」(私はハッキングされました)というメッセージが表示された。
上尾市によると、何者かがインターネット回線を通じて不正にアクセスし、監視カメラの設定などを変更。そのためカメラは制御できなくなり、画像が正常に表示できない状態とのこと。 FNNプライムオンライン
防犯カメラがハッキングされているサイン
実際に防犯カメラがハッキングされている場合、どういった症状が起きているのでしょうか
映像が異常に重い
防犯カメラの映像が異常に重たくて、映像がコマ落ちしている場合などはハッキングされている可能性があります。パソコンや防犯カメラの不具合の可能性もありますが、色々試してみても問題が解決しない場合はハッキングされているかもしれません。
設定が勝手に変更されている
実際にあったハッキングのニュースであった事例では、画面に「I’m Hacked. Bye2」(私はハッキングされました)と表示されていました。防犯カメラがハッキングされた場合、PTZカメラであれば操作されたり、設定を変更されたりしている可能性があります。もし身に覚えのない設定になっていた場合は注意が必要です。
防犯カメラがハッキングされた時の対処法
万が一防犯カメラがハッキングされたことが分かった場合の対処法について解説いたします。
パスワードを変更する
最初にできることはまず防犯カメラやレコーダーのパスワードを変更することです。可能であればパソコンのパスワードも変更してください。パスワードは推測されにくいようにランダムな英数字、大文字と小文字を組み合わせた強固なパスワードにしてください。
インターネットを切断する
ハッキングはインターネットを経由しないとできませんので、もしハッキングが発覚した場合はLANケーブルを抜くなどしてインターネットから切断してください。その後パスワードを変更したり、専門の業者に相談するなど対策するようにしてください。
最悪の場合、買い替えを検討する
もし確実にハッキングにあったと分かって不安であれば機器の買い替えも検討してください。購入する機器はネットで購入できる安い防犯カメラより、防犯専門の業者から購入することをおすすめします。購入後はパスワードを推測されにくいものに変更して運用してください。
防犯カメラがハッキングされないようにするために
防犯カメラがハッキングされる前にできることについて解説します。
ファームウェアの更新を定期的に
防犯カメラにはファームウェアが搭載されています。ファームウェアとはハードウェアをコントロールするためのソフトウェアです。メーカーは定期的にセキュリティ性能を向上させるため製品開発をしていますので、ファームウェアを更新することでセキュリティ性が高まります。定期的なファームウェアのアップデートを推奨します。
安全、安心のセキュリティライフを
防犯カメラの映像が世界中の人たちに見られていると思うととても不安ですね。防犯カメラのハッキング対策をしっかりして安心のセキュリティライフを送ってください。