工場のオーナー様や管理人の方に、ネットワークカメラを設置することで得られるメリットや、設置する際に注意して頂きたいことを解説します。工場の中でもよりハードな環境でも使えるネットワークカメラや耐久性の高いシステムなど選ぶべきネットワークカメラシステムについてもご説明します。
目次
ネットワークカメラを導入することで得られるメリット
ネットワークカメラを導入することでどんなメリットがあるのか解説します。
侵入盗など未然に防ぐ
防犯用途として工場の外からの侵入や盗難などを未然に防ぎます。ネットワークカメラの形状を防犯カメラのようなバレット型カメラ形状にすることで、威圧感を出して犯罪を未然に防ぎます。工場の中には銅線や工作機械などの資材や、トラックやユニック車など駐車している工場もありますので、盗難されるまえにネットワークカメラを設置することで抑止することができます。
生産性を向上させる
工場のラインは24時間稼働しており、機械のトラブルは生産をストップしてしまうので、絶対避けなければいけない課題です。近年は働き手も不足しており、ラインを監視するためのネットワークカメラの導入が増えています。また構内での安全を確保したり、トラブルがあった時の早期解決を図るためにもネットワークカメラがおすすめです。今まで人がしていた業務の一部をネットワークカメラに代用することで生産性の向上につなげます。
従業員による不正を防止
従業員による設備の盗難やいたずらなどもネットワークカメラで解決できます。従業員が規則を守って作業しているのか、勤務態度をモニターします。また現場監督や管理者の巡回作業を減らすことで、より効率的に従業員の管理を行えます。
社員研修に
ネットワークカメラの映像を活用することで、社員研修の資料として使うことも可能です。ベテラン社員の作業を反復して見ることで新入社員も技術を学ぶことができます。また報告書などの資料作成の際にネットワークカメラの映像データを活用して作成することもできます。
ネットワークカメラを設置する際に注意すべき点
実際にネットワークカメラを設置する際に注意する点について解説します。
有線ケーブルカメラを推奨
基本的には有線ケーブルを使ったネットワークカメラを推奨します。工場内は様々な電波が飛んでおり、電波干渉などの可能性もゼロでありません。屋外用のLANケーブルを使うなどしっかりと配線をして設置するようにしましょう。使用するLANケーブルはノイズ耐性に強いCat5e(カテゴリ5e)のLANケーブルを使用して現場環境による電磁ノイズの影響を減らす工夫が必要です。
ネットワークカメラは目立つ位置に設置する
ネットワークカメラは目立つ位置に設置するようにしましょう。防犯目的で設置する場合、目立つ位置に設置することで防犯抑止効果が高まります。また目立つ位置に設置されていることで、逆にカメラの映像は様々な場所まで見ることができます。また注意するべき点は映像の中で死角が出ないようにすることです。状況によってバリフォーカルレンズのネットワークカメラにするなどして、最適な画角で撮影できるようにする必要があります。
高電圧の場所や工作機械周辺には設置しない
工場は高電圧のケーブルが至るところにあります。そのため高電圧線の周辺にはネットワークカメラのLANケーブルは配線しないようにしましょう。高電圧のケーブルの周りは強力な電磁ノイズが発生しており、LANケーブルから影響を受けて映像ノイズが発生する可能性があります。また工作機械やライン機械も大型のインバーターの影響により電磁ノイズが発生していますので、ネットワークカメラを設置しないようにしましょう。
プライバシーの侵害に注意する
ネットワークカメラを設置する際はプライバシーの侵害に抵触しないように配慮が必要です。撮影した映像は個人情報になりますので、無断で公共のインターネットにアップロードしたり公開することはプライバシーの侵害となります。そのためネットワークカメラを設置することについて、告知する必要があります。ネットワークカメラに搭載されているプライバシーマスク機能を使えば、任意の場所にマスクをかけることで対策することも可能です。
工場におすすめするネットワークカメラ機能
実際に工場に導入するのにおすすめのネットワークカメラを紹介いたします。特にどこのカメラメーカーにでも共通している機能ですので参考にしてください。
防水、防塵機能
工場内部は高温多湿の過酷な環境が多く、防水防塵機能を搭載したネットワークカメラをおすすめします。防水防塵性能IP性能と呼ばれておりIP66またはIP67相当の防水防塵機能を有したネットワークカメラをおすすめします。工場の外周にカメラを設置する場合においても完全防水である必要がありますのでIPX6以上の防水性能を推奨します。
高画質ネットワークカメラ
最近の防犯カメラは高画質化が進んでおり400万画素以上のネットワークカメラを多く見かけるようになりました。高画質なカメラであれば細かいところまで、しっかり見ることができるので、200万画素以上の高画質なネットワークカメラをおすすめします。カメラの画質に合わせてNVRとモニターに関しても高解像度なものを選ぶようにしましょう。
遠隔監視機能
スマートフォンやパソコンを使って離れた場所から遠隔監視できるネットワークカメラをおすすめします。従来はDDNS(ダイナミックDNS)と呼ばれる遠隔監視システムを使っていましたが、最近ではP2P(ピアーツーピア)と呼ばれる遠隔監視システムが主流となっています。P2Pのメリットはポート開放と呼ばれる難しい設定が必要ないので、現場にインターネット環境があればすぐに遠隔監視を始めることができます。
工場へのネットワークカメラ導入はメリットが多くあります
工場へネットワークを導入するメリットがお分かり頂けたかと思います。大がかりなものから省規模なものまで対応できますので、導入をご検討の方は一度ワイズセキュリティまでご相談ください。