防犯ブログ

年末年始に増える犯罪と対策|帰省・買い物・現金管理で気をつけたいこと

年末年始は、一年のなかでも生活のリズムが大きく変わる時期です。

長期の休みで家を空ける人が増え、店舗は営業時間が変わり、街には現金を持ち歩く人が多くなります。そして、地域の見守りの目も手薄になります。

こうした条件が重なることで、平常時とは異なるリスクが生まれます。この記事では、年末年始に注意しておきたい防犯のポイントを整理します。

なぜこの時期にリスクが高まるのか

まず、環境の変化を確認しておきましょう。

長期不在の世帯が増える——帰省や旅行で数日から一週間以上家を空ける人が多くなります。地域全体で不在の家が増えるということは、犯行を計画する側にとって選択肢が広がるということです。

現金の動きが活発になる——年末のボーナス、正月の準備、お年玉、初売り——現金を引き出す機会が増えます。ATMからの帰り道を狙う手口もあります。

近隣の目が働きにくい——普段は在宅している方も外出していたり、逆に普段いない親族が訪れていたり。「見慣れない人がいる」という感覚が働きにくくなります。

業者の出入りが多い——大掃除、修理、配達——年末は業者の訪問が増える時期です。作業着姿の人物が敷地に出入りしていても、不自然に見えません。

警察も多忙になる——年末年始は交通事故や各種の対応で警察の業務が集中します。通常の巡回が相対的に手薄になる可能性があります。

帰省・旅行前にやっておくこと

数日以上家を空ける場合の準備を整理します。

郵便・新聞を止める——郵便受けにたまった郵便物は、最もわかりやすい不在のサインです。日本郵便の「不在届」を出せば、最長30日間の配達停止と保管を依頼できます。新聞も販売店に連絡すれば一時停止できます。

宅配の予定を確認する——不在中に届く予定の荷物がないか確認し、必要なら日時を変更しておきましょう。置き配の設定は、長期不在中はオフにしておくのが安全です。

すべての施錠を確認する——玄関、勝手口、掃き出し窓、腰高窓、浴室やトイレの小窓——一箇所ずつ手で確認してください。普段使わない窓ほど忘れられがちです。

照明のタイマーを設定する——夜間に一定時間だけ室内が明るくなるようにしておくと、在宅感が生まれます。タイマー付きコンセントは比較的安価に入手できます。

シャッター・雨戸を閉める——物理的な侵入抑止として有効です。ただし、シャッター自体の施錠も忘れずに。

貴重品を持ち出す——現金や重要書類は、可能な範囲で持ち出すか金庫に保管します。

長期不在時の対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 帰省・長期不在前に必ずやっておきたい防犯対策|空き巣に狙われない家づくり

SNSへの投稿は帰宅後に

年末年始は、SNSへの投稿が増える時期でもあります。

「今から帰省します」「〇〇に来ています」「初詣なう」——こうしたリアルタイムの投稿は、今その家が留守であるという情報を発信することになります。

写真の背景にも注意が必要です。旅先の風景であっても、帰省先の実家の外観や、地元の特徴的な建物が写り込めば、生活圏の特定につながります。

投稿は帰宅してからにする——この習慣だけで、リスクは大きく下がります。リアルタイム性は失われますが、防犯上の効果は確実です。

SNSと防犯については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → SNSの投稿から自宅がバレる|住所特定の手口と今すぐできる対策

買い物・外出時の注意

現金を扱う機会が増える時期ならではの注意点です。

ATMでの周囲確認——暗証番号の入力時は、手元を隠す習慣をつけましょう。背後に人がいないかも確認してください。

引き出した現金をすぐしまう——ATMの前で財布を開いたまま歩き出すのは避けたいところです。

買い物袋の管理——両手が荷物でふさがっていると、周囲への注意が散漫になります。また、高額商品の箱を持ち歩いていることが外から見えると、目を引く可能性があります。

車内に荷物を残さない——初売りの買い物を車に積んだまま別の店に入る——という行動は、車上荒らしのリスクを高めます。トランクに入れる場合も、移動前に積み込むことが基本です。

混雑した場所でのすり——初詣や初売りの人混みでは、スリの被害が起こりやすくなります。バッグは体の前で持ち、財布は内ポケットに入れるといった対策が有効です。

車の防犯については、こちらの記事も参考になります。 → 車を守る防犯対策|盗難・当て逃げ・車上荒らしへの備え方

訪問者への対応

年末は業者の訪問が増える時期です。同時に、それを装った不審者も現れやすくなります。

「大掃除の点検です」「排水管の清掃です」——こうした口実で訪問し、実際には高額な契約を迫る手口があります。

**「年末の防犯パトロールです」**と名乗るケースもあります。実際にそうした活動はありますが、個人宅に上がり込んで室内を確認するようなことはありません。

基本の対応は変わりません——ドアを開ける前にインターホンで確認する。心当たりのない訪問には応じない。その場で契約しない。この3点を守れば、多くのトラブルは避けられます。

「年末だから」「今日中に」と急かす言葉が出た時点で、疑ってよい相手だと考えてください。

訪問販売への対応については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 訪問販売・点検商法の断り方|玄関先で身を守るための対応マニュアル

店舗の年末年始対策

事業者の方にとっても、この時期は注意が必要です。

現金の保管量が増える——年末商戦で売上が増える一方、金融機関の休業日が続きます。店内に現金を置いたまま閉店する日が増えることになります。

時間外入金の活用——多くの金融機関に夜間金庫や時間外入金の仕組みがあります。可能な限り、店内に現金を残さない運用が望ましいでしょう。

閉店時のチェックを徹底する——年末は慌ただしく、施錠の確認が甘くなりがちです。チェックリストを作り、誰が確認するかを決めておくことをおすすめします。

長期休業の告知に注意——「12月30日から1月4日まで休業」という貼り紙は、その期間が無人であることを明示することにもなります。必要な告知ではありますが、防犯対策と併せて考える必要があります。

カメラの動作確認——休業前に、映像が正常に記録されているかを確認しておきましょう。休業中に何かが起きても、録画が止まっていては意味がありません。

店舗の防犯については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → お店を守るために知っておきたい防犯対策|万引き・空き巣・不審者への備え方

近隣との連携

この時期こそ、地域のつながりが役立ちます。

帰省を伝えておく——親しい近隣の方に「〇日から〇日まで留守にします」と伝えておけば、異変に気づいてもらえる可能性が高まります。

逆に、在宅している方は目を配る——自分が地元にいる場合、近隣の様子に少し注意を向けてみてください。見慣れない車が長時間停まっている、不在のはずの家に人の出入りがある——こうした変化に気づけるのは、その場にいる人だけです。

不審に感じたら通報する——「気のせいかもしれない」と思っても、110番することは正当な判断です。何もなければそれでよいのです。

帰宅後の確認

戻ってきたときにも、確認しておきたいことがあります。

外から建物を一周する——窓ガラスに割れやひびがないか、雨戸やシャッターに不自然な傷がないか、玄関周りに見慣れないものが置かれていないか。

施錠状態を確認する——出発時に施錠したはずの場所が開いていないか。

室内の様子を確認する——荒らされた形跡がないか、貴重品の保管場所に変化がないか。

カメラの映像を確認する——設置している場合は、不在中の記録を確認しておきましょう。何も映っていなければそれでよく、何かあれば早期の対応につながります。

異変があれば触らずに110番——侵入の形跡がある場合、室内のものに触れる前に警察に連絡してください。

まとめ

年末年始は、長期不在の増加、現金の動き、地域の目の変化——こうした要因が重なる時期です。

準備としては、郵便の停止、施錠の徹底、照明のタイマー、SNS投稿の管理——といった基本を押さえることが有効です。特別なことをする必要はありません。

そして、外出時の現金管理、訪問者への対応、近隣との連携——日常の延長にある注意が、この時期には特に意味を持ちます。

安心して年末年始を過ごすために、出発前の数分を準備に使ってみてください。

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