防犯ブログ

家のまわりの「燃えやすいもの」、置いたままになっていませんか?|放火されにくい環境づくり

空気が乾燥して、暖房や火を使う機会が増えるこれからの季節。火災のニュースを見るたびに、ご自宅は大丈夫だろうかと気になる方も多いと思います。

火災というと、コンロやたばこ、暖房器具の不始末を思い浮かべがちです。ただ、実際には「放火」も決して少なくありません。そして放火は、住む人の注意だけでなく、家のまわりの環境しだいで防ぎやすくなる部分がある、というのが私の実感です。

今回は、防犯カメラの目線も交えながら、放火されにくい環境づくりについてまとめてみました。

放火って、どのくらい起きているの?

消防庁がまとめている令和7年版の消防白書によると、令和6年中の全国の出火件数は3万7,141件でした。このうち放火による出火は2,377件で、全体の6.4%にあたります。「放火の疑い」を加えると3,904件、全体の約10.5%です。

放火を含めた出火原因のなかでは、放火と放火の疑いの合計がいちばん多い、という見方もできる数字です。ただし、年々の変動はありますので、件数そのものよりも「決して珍しくない出火原因のひとつ」と受け止めるのがいいと思います。

発火源で見ると、ライターによるものが最も多く1,090件でした。時間帯では、16時台の出火が最も多くなっています。仙台市の資料でも、市内の火災247件のうち放火が35件あったと紹介されていて、身近な地域でも起きていることがわかります。

放火は、どんな場所で起きやすいの?

自治体の資料を見ると、放火されやすい場所には共通点があります。

  • 鍵のかかっていない物置や車庫
  • ごみ置き場に出されたごみ
  • 家のまわりに置かれた段ボールや雑誌などの燃えやすいもの
  • 屋外の暗くて人目につきにくい場所
  • 屋外に置いた自転車やバイクのカバー

横浜市の資料では、放火は夕方から深夜にかけて多く、ライターなどでその場にあるものに火をつけるケースが多いとされています。つまり、犯人が特別な道具を用意するのではなく、「火をつけやすいものが、人目につかない場所にある」という条件がそろってしまうことが問題なのだと思います。

家のまわりで、何を見直せばいいの?

難しいことはありません。次の4つを一度確認してみてください。

1. 燃えやすいものを、家の外に置かない。 段ボール、古新聞、雑誌、枯れ草、灯油のポリタンクなど。玄関先や壁際、物置の脇に積んだままになっていないでしょうか。ごみは、決められた日の朝に決められた場所へ出すのが基本です。前の晩から出しておくと、その分、人目につかないまま放置される時間が長くなります。ごみ出しから家の情報が見えてしまう点は、ゴミ出しから見えてしまうこと|捨て方で変わる防犯でも触れています。

2. 物置や車庫に鍵をかける。 自治体の資料でも、物置には必ず鍵をかけるよう呼びかけられています。ふだん鍵をかけずに使っている物置こそ、見直したい場所です。

3. 車やバイク、自転車のカバーは、燃えにくい防炎製品にする。 防炎ラベルが付いているかどうかが目安になります。買い替えのときに、一度確認してみてください。

4. 家のまわりを明るくして、人目につきやすくする。 暗い場所には人感センサーライトを付けると、近づいた人に気づきやすくなります。照明の考え方は家の周りの照明をどう配置するかにまとめていますので、あわせてどうぞ。

防犯カメラは、放火の対策になるの?

防犯カメラそのものが火を消してくれるわけではありませんが、2つの働きが期待できると思います。

ひとつは、抑止です。人目を避けたい人にとって、カメラやライトがある場所は選びにくくなります。

もうひとつは、記録です。万が一のときに、いつ誰がその場所に来たのかを確認できれば、警察への相談や原因の調査に役立ちます。

そのうえで、カメラを付けるなら、玄関だけでなく、物置や車庫、ごみを置く場所、建物の脇など、人目につきにくい場所も画角に入れておきたいところです。放火が多い夕方から夜は、映像が暗くなりやすい時間帯でもあるので、夜間の映り方も一度確認しておくと安心です。

まとめ

放火を完全に防ぐのは難しいですが、「燃えやすいものを置かない」「物置に鍵をかける」「防炎製品を使う」「暗い場所をつくらない」という地道な工夫で、放火されにくい環境に近づけることはできます。

そして、カメラやライトで人目を意識させること。大がかりな対策をしなくても、家のまわりを一周して、燃えやすいものが置かれていないか見て回るだけでも、一歩前進だと思います。

もし煙や火を見つけたら、無理に消そうとせず、まず119番通報して安全を確保してください。

今夜、明るいうちに、ご自宅の外まわりをぐるっと一周してみてはいかがでしょうか。少しでも参考になればうれしいです。

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引用元:https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r7/chapter1/section1/para1/69229.html(消防庁 令和7年版 消防白書 出火原因) 引用元:https://www.city.yokohama.lg.jp/bousai-kyukyu-bohan/shobo/kasaisonae/fusegu/houka.html(横浜市 放火火災を防ぐために) 引用元:https://www.city.sendai.jp/chosa/kurashi/anzen/shobo/kasai/joho/documents/houkakasai.pdf(仙台市消防局 放火火災の防止)