防犯ブログ

大雨で浸水したら、防犯カメラはどうなる?|機器の置き場所と、水が引いたあとの確認

大雨や台風のあとの防犯カメラといえば、風で向きがずれていないか、レンズが汚れていないかといった点検の話が中心になります。台風前後の確認については別の記事で触れました。ただ、もうひとつ、あまり話題にならないのが「水に浸かった場合」のことです。

線状降水帯による大雨など、近年は住宅が浸水する被害も珍しくなくなっています。そうなったとき、録画機やルーター、電源まわりはどうなるのか。そして、水が引いたあとにすぐ電源を入れてもいいのか。今回は、防犯設備の水害対策について、行政の注意喚起をもとにまとめてみました。

水害のとき、防犯カメラの機器はどこに置くのが安全?

屋外のカメラ本体は防水仕様ですが、防水等級にも限度があります(防水等級の見方は防水性能の記事で解説しています)。一時的な水没に耐えるものもありますが、長く水に浸かる状況まで想定しているとは限りません。

むしろ気をつけたいのは、屋内に置く録画機、ルーター、電源アダプター、ハブといった機器です。床に近い位置や、低い棚の下に置いていると、浸水したときにまとめてやられてしまいます。

経済産業省は、浸水した太陽電池発電設備の感電事故を防ぐ注意喚起の中で、設置場所が洪水ハザードマップなどで浸水想定区域かどうかを確認すること、区域に入っている場合は機器を想定される浸水深より高い位置に移設することを挙げています。これは太陽光発電設備向けの話ですが、考え方は防犯機器にもそのまま使えます。まずは、自宅が浸水想定区域に入っているかどうかを、お住まいの自治体のハザードマップで確認してみてください。そのうえで、録画機やルーターは床から離れた高い位置に置く。屋外コンセントや電源の取り方も同じ視点で見直すと安心です(屋外コンセントの記事)。

避難するとき、ブレーカーは落としていい?

ここは、防犯の立場からも正直に書いておきたい部分です。消防庁は水害による停電からの再通電時に、電気機器や電気配線から火災が起きるおそれがあるとして、停電中は電気機器のスイッチを切って電源プラグを抜くこと、停電中に自宅を離れるときはブレーカーを落とすことを呼びかけています。前橋市の資料には、玄関ドアに「避難時ブレーカー断」と表示しておくという工夫も紹介されています。

ブレーカーを落とせば、当然ながら防犯カメラも止まります。避難中の家が無防備になるのは気がかりですが、通電火災を防ぐこと、命を守ることが何より優先です。カメラを動かし続けるために通電したまま避難する、という判断は避けてください。

停電中の防犯設備については、停電したときの記事に、備えの考え方をまとめています。

水が引いたあと、すぐに電源を入れてもいい?

これも大事な点です。消防庁の注意喚起では、再通電のときは、漏水などで電気機器が壊れていないか、配線やコードが傷んでいないか、燃えやすい物が近くにないかを十分に確認してから使うようにとされています。外見に損傷がなくても、壁の中の配線や機器の内部が傷んでいると、通電してから長い時間がたって火災に至ることがあるそうです。煙が出るなどの異常を見つけたら、すぐにブレーカーを落として消防に連絡することが求められています。

また、岡山市の災害時の案内には、浸水などで一度水にぬれた電化製品は使用しないこと、コンセントを抜けないときはブレーカーを切ることが書かれています。

防犯カメラの録画機やルーターも、電化製品であることに変わりはありません。「見た目は大丈夫そうだから」と入れてしまいたくなりますが、一度水に浸かった機器は使わず、設置業者やメーカーに相談する。それが安全な考え方です。

災害のあと、防犯面で気をつけたいことは?

水害のあとは、片付けや避難で家の戸締まりが緩みがちです。災害時に増える空き巣などの被害については、災害時の火事場泥棒の記事で取り上げました。

また、カメラの映像が残っていれば、被害状況の記録としても役立ちます。保険の請求などで写真や記録が必要になる場面もありますので、加入している保険の補償内容は、平時のうちに確認しておくと安心です。

まとめ

水害への備えとして、防犯カメラの録画機やルーターは高い位置に置き、自宅が浸水想定区域かどうかをハザードマップで確かめておく。避難するときは、通電火災を防ぐためにブレーカーを落とす。水が引いたあとは、浸水した機器をすぐ使わず、安全を確認してから通電する。この3点が基本です。防犯設備が止まってしまうことは、どうしても避けられません。それでも、命と家を守る順番を間違えないようにしておきたいところです。

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引用元:https://www.fdma.go.jp/pressrelease/info/items/210812_yobo.pdf(消防庁予防課「通電火災にご注意ください」) 引用元:https://www.city.okayama.jp/cmsfiles/contents/0000018/18809/000402241.pdf(岡山市 災害時の通電火災・電気製品に関する案内) 引用元:https://www.city.maebashi.gunma.jp/material/files/group/76/tuudennkasaitaisaku.pdf(前橋市 通電火災対策) 引用元:https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2019/10/20191031.html(経済産業省 浸水した太陽電池発電設備による感電事故防止について)