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補助金が出ない費用もあります|見積もりに含めてはいけない項目の整理

防犯カメラの補助金を申請するとき、見積書の金額がそのまま補助対象になるとは限りません。

補助対象外の経費が含まれていれば、その分は差し引かれます。「30万円の見積もりだから15万円補助されるはず」と考えていたら、実際は12万円だった——そうした事態を避けるため、何が対象外になるかを把握しておく必要があります。

この記事では、多くの自治体で対象外とされている費用を整理します。なお、扱いは自治体によって異なりますので、実際の申請にあたっては必ずお住まいの自治体の要綱をご確認ください(本記事は2026年8月時点の情報です)。

維持管理費は原則対象外

最も一般的な対象外項目が、これです。

大分市では、補助対象経費として機器と設置工事、表示板、電力会社への事務手数料が挙げられていますが、維持管理費は含まれていません。

静岡市では「監視モニターや機器の保守費用、修理費用、電気料金等の維持管理費は補助対象外です」と明記されています。

広島市でも「機器の保守点検や電気料金等の維持管理経費は補助対象外」とされています。

香川県では「維持管理費、地代、占用料等は含みません」という記載があります。

堺市の事業者向け制度でも「保守点検費、修繕費、電気料金等の維持管理費用を除きます」とされています。

つまり、設置後にかかる費用は基本的に自己負担というのが原則です。

ただし例外もあります。宇都宮市では管理費補助金という別制度があり、電気料金・電柱共架料・修繕費・保守点検委託費が全額補助されます。福岡市岡山市でも、令和8年度から維持管理費への補助が始まりました。

維持管理費への補助については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 防犯カメラの電気代にも補助が出る自治体があります|維持管理費の負担をどう軽くするか

申請代行費用も対象外

意外に見落とされるのが、書類作成に関する費用です。

福岡市では「申請代行費用や書類作成費用は補助対象外経費となります」と明記されています。設置費補助金だけでなく、維持管理費補助金についても同様の記載があります。

業者に申請の代行を依頼した場合、その費用は自己負担になります。

依頼するかどうかは各団体の判断ですが、その費用が補助されないことを理解したうえで決める必要があります。見積もりに含まれている場合は、別項目として区分してもらうとよいでしょう。

引用元:https://www.city.fukuoka.lg.jp/shimin/seikatsuanzen/life/fukuokashigaitoubouhannkamerasettihojyokinseido.html(福岡市「令和8年度福岡市街頭防犯カメラ補助金制度について」)

リースは扱いが分かれる

購入ではなくリースで導入する場合、対象になるかどうかは制度によって異なります。

対象になる例として、千葉市では「リースの場合は初年度経費が対象」とされています。ただし、保守が契約に含まれる場合、保守にかかる経費は対象外です。奈良市でも「賃借に要する経費(賃借費については設置初年度に限る)」が補助対象に含まれています。

対象外の例として、鹿児島市では「リース契約や、機器の保守費用・電気料金等の維持管理費は補助対象外」と明記されています。所沢市の個人向け制度でも、リース品は対象外とされています。

リースを検討している場合は、必ず事前に確認してください。他の自治体の情報をそのまま当てはめると、想定と異なる結果になります。

自立柱の扱いも自治体次第

ポールを建てて設置する場合の費用も、扱いが分かれます。

対象になる例として、大分市では「防犯カメラを設置する支柱の購入および設置に要する経費」が明記されています。香川県では専用柱を設置する場合、上限額が1台20万円に引き上げられます。福岡市でも、自立柱を建設する場合の上限額が25万円と、それ以外の20万円より高く設定されています。

対象外の例として、京都市では「自立柱(ポール)の新設に係る経費」が補助対象外とされています。

自立柱の建設は費用が大きくなりますので、この違いは計画に大きく影響します。既存の電柱や壁面を活用できるかどうかも含めて検討する必要があります。

消費税の扱いに注意

見落とされやすいのが、税の扱いです。

堺市の事業者向け制度では「消費税及び地方消費税は、補助対象経費に含めません」と明記されています。

つまり、税抜き価格が計算の基礎になるということです。税込30万円の見積もりであれば、対象経費は約27万3千円となり、補助額もその分少なくなります。

すべての自治体がこの扱いというわけではありませんが、予算を組む際は確認しておくべき点です。

個人宅向け制度の対象外項目

個人向けの制度では、また別の項目が対象外とされます。

所沢市では、自分で設置する際の延長コード、設置金具、ネジ、配線カバー、工具など、汎用的な消耗品・設置部材は一律対象外と明記されています。

東京都の制度では、区市町村によって異なりますが、配送料、撤去費用、移設費用、リサイクル料、廃棄手数料といった付帯費用が対象外とされる例があります。江東区では電源の増設工事やモール敷設工事も対象外と明記されています。

携行できる品目も対象外とされることがあります。防犯ブザーなどが該当します。

室内用の見守りカメラは、「侵入盗対策」に該当しないとして対象外となるケースが多いようです。

個人宅向けの制度については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 個人宅の防犯カメラに補助金を出す自治体が増えています|対象機器の条件と申請のコツ

他の補助金との重複

複数の制度から補助を受けることも、通常は認められません。

堺市の事業者向け制度では「国および地方公共団体等の他の補助制度による交付を受けていないもの」が要件とされています。

東京都の個人向け制度でも、同一の補助対象機器について都または都が出資等を行う法人から補助金・助成金の交付を受けている場合は対象外となります。

大分市でも、他の機関から同様の趣旨の補助金等の交付を受ける場合の扱いが定められています。

割引の扱いも注意点です。所沢市では、販売店での割引やポイント・金券・商品券を利用した支払いは、割引後の支払額が補助対象経費として計算されるとされています。

見積もりを取る段階で伝える

対象外項目を把握したら、それを業者に伝えることが重要です。

要綱を渡すのが最も確実です。該当箇所を示しておけば、業者も対応しやすくなります。

内訳を分けてもらうよう依頼しましょう。「機器代」「工事費」「部材費」「保守契約」——こうした区分があれば、補助対象額の計算が容易になります。

対象外の項目を明示してもらうという方法もあります。見積書に「※補助対象外」と注記があれば、申請時の確認がスムーズです。

一式見積もりは避けるべきです。「防犯カメラ設置工事 一式 300,000円」という見積もりでは、何が対象で何が対象外かを判断できません。

見積書の取り方については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 補助金申請の見積書、どう取ればいい?|比較できる見積もりを揃えるコツ

自己負担額を正確に把握する

対象外項目を踏まえて、実際の自己負担額を計算しておきましょう。

総額から補助対象外経費を引いて、補助対象経費を算出します。

そこに補助率を掛け、上限額と比較して低い方が補助額です。

総額から補助額を引いた金額が、実際の自己負担になります。

この計算を事前に行っておけば、総会での説明も正確にできます。「補助が出るから安く済む」という漠然とした説明ではなく、「総額○円、補助○円、自治会負担○円」と具体的に示せます。

そして、維持管理費も忘れずに。電気料金は毎月発生します。年間予算に組み込んでおく必要があります。

まとめ

補助金の対象外となる費用は、維持管理費、申請代行費用、リース(自治体による)、自立柱(自治体による)、消費税(自治体による)——といったものがあります。

個人向けの制度では、汎用的な設置部材、配送料、撤去費用、室内用カメラなども対象外とされることがあります。

重要なのは、自治体によって扱いが異なるということです。リースや自立柱のように、対象になる自治体とならない自治体が明確に分かれる項目もあります。

まずは要綱を確認し、業者に内訳を分けた見積もりを依頼することをおすすめします。

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