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東京都なら個人宅の防犯カメラにも補助金が出ます|防犯機器等購入緊急補助事業を解説【令和8年度】

防犯カメラの補助金は、多くの自治体で自治会や町内会が対象となっており、個人宅は対象外というのが一般的です。

その点、東京都の制度は例外的です。「防犯機器等購入緊急補助事業」は、個人宅の防犯機器購入を対象とするもので、令和7年度から緊急対策として開始され、令和8年度も継続実施されています。

背景にあるのは、いわゆる闇バイトが関係する強盗事件の相次ぐ発生です。体感治安の悪化と、都民の防犯意識の高まりを踏まえて創設された制度と説明されています。

この記事では、制度の仕組みと申請にあたっての注意点を整理します。なお、内容や受付期間は変更される場合がありますので、実際に申請される際は必ずお住まいの区市町村の公式ページでご確認ください(本記事は2026年8月時点の情報です)。

どんな仕組みの制度なの?

まず押さえておきたいのが、東京都が直接お金を配る制度ではないという点です。

都が区市町村に補助金を交付し、区市町村がその財源を活用して住民の防犯機器購入費を助成するという二段構えの仕組みになっています。したがって、申請窓口はお住まいの区市町村であり、東京都に直接申請することはできません。

事業を実施している区市町村は都内で60以上にのぼるとされています。ただし、上限額・受付期間・対象機器の範囲は自治体ごとに異なります。

いくら補助されるの?

都の基準は、補助率2分の1・1世帯あたり上限1万円です。

ただし、多くの区市町村が独自に上乗せを行っており、実際の上限額は自治体によって幅があります。江東区では最大3万円、中央区は1.5万円、小平市は3万円といった例が報じられています。

福生市のように、「東京都の示す補助額に、市が上乗せして実施します」と明記している自治体もあります。

つまり、同じ東京都内でも、どの区市町村に住んでいるかによって補助額が変わるということです。まずはお住まいの自治体の制度を確認してみてください。

引用元:https://www.seikatubunka.metro.tokyo.lg.jp/tomin_anzen/chian/suishin-seibi/kobetsu-bouhan-hojyo(東京都「令和8年度東京都防犯機器等購入緊急補助事業」)

何が対象になるの?

対象となるのは、区市町村が要綱等で定める侵入盗被害防止に有用な防犯機器等です。

具体例として挙げられているのは、防犯カメラ、カメラ付きインターホン、防犯フィルムなどです。自治体によっては、防犯性能の高い錠(補助錠を含む)、防犯砂利、センサーライトなども対象に含まれます。

福生市の案内では、防犯砂利について「踏むと大きな音が発生するよう加工された『防犯』と記載の砂利が対象」と説明されています。一般の砂利では対象にならないということです。

住宅の範囲についても確認が必要です。福生市では、一戸建て住宅および共同住宅の専有部分(賃貸を含む、専用使用権のついた共用部分を含む)が対象とされています。賃貸住宅にお住まいの方も使える可能性があるということです。

一方、店舗や事務所への設置は対象外です。自宅を兼ねている場合は、住宅部分のみが対象となります。

対象外になるものは?

意外に多いのが対象外の項目です。申請前に確認しておきましょう。

リース品やレンタル品は対象外です。購入したものに限られます。

月額・年額契約のサービスも対象外です。ホームセキュリティの契約、通信費、電気代——こうした継続的な費用は含まれません。

譲受品や個人間での購入品も対象外です。フリマアプリ等での購入も含まれます。

配送料、撤去費用、移設費用、リサイクル料、廃棄手数料といった付帯費用も対象外とされています。江東区では、電源の増設工事やモール敷設工事も対象外と明記されています。あくまで機器本体と、その取り付け費用が対象ということです。

携行できる品目も対象外です。防犯ブザーなどが該当します。

室内用の見守りカメラは、「侵入盗対策」に該当しないとして対象外となるケースが多いようです。屋外を撮影するカメラに限定される傾向があります。

申請にあたっての重要な条件

いくつか、特に注意すべき条件があります。

申請は1世帯1回限りです。しかも、令和7年度に東京都の補助を受けた方は、令和8年度事業では補助を受けられません。都内の他の区市町村で同様の補助金を申請した場合も含まれます。

つまり、「今年は玄関のカメラ、来年は窓の防犯フィルム」という使い方はできません。一度きりの機会をどう使うかを考えて申請する必要があります。

**他の都の補助との併用もできません。**同一の補助対象機器について、都または都が出資等を行う法人から補助金・助成金の交付を受けている場合は対象外となります。東京都環境局の「既存住宅における省エネ改修促進事業」で断熱防犯窓の補助を受ける場合などが該当します。

**管理者や管理組合など、居住者以外からの申請はできません。**マンションの共用部分については、この制度の対象外となります。

申請の時期は?

受付期間は自治体によって異なりますが、おおむね令和8年5月から令和9年1月〜3月頃までという設定が多いようです。千代田区では令和8年5月1日から令和9年1月29日まで、江東区では令和9年3月12日までとされています。

いずれも予算に達し次第終了となります。期限まで時間があるように見えても、予算枠が埋まれば受付は終わります。

購入・設置後に申請する方式が一般的です。千代田区では、令和8年4月1日以降に購入・設置した防犯機器費用も対象になるとされています。領収書や設置後の写真を添えて申請する流れになります。

この点は、自治会向けの補助金と大きく異なります。自治会向けは「交付決定後に工事」という順序が原則ですが、個人向けは「購入してから申請」という方式が多いようです。ただし自治体によって異なる可能性がありますので、必ず事前に確認してください。

1回きりの機会をどう使う?

申請が1世帯1回限りである以上、何に使うかの判断が重要になります。

上限額を意識することがまず基本です。補助率2分の1で上限1万円の自治体であれば、2万円の買い物をした時点で上限に達します。それ以上高額な機器を買っても、補助額は変わりません。

一方、上限3万円の自治体であれば、6万円までの購入が補助率2分の1でカバーされます。お住まいの自治体の上限額を確認したうえで、予算を組むとよいでしょう。

複数の機器をまとめて申請できるかも確認ポイントです。自治体によっては、カメラとセンサーライトを合わせて申請できる場合があります。上限額まで有効に使うという考え方も可能です。

自宅の弱点を把握してから決めることが理想的です。何が最も必要かは、家によって違います。玄関の対応が課題ならカメラ付きインターホン、窓からの侵入が心配なら防犯フィルムと補助錠——というように、優先順位をつけて選ぶことをおすすめします。

自宅の弱点を見つける方法については、こちらの記事も参考になります。 → 「狙われやすい家」には共通点がある——立地・構造・生活習慣から読む侵入リスク

詐欺に注意

江東区の案内では、注意喚起がなされています。区役所からお金を要求したり、防犯機器の購入をあっせんしたりすることはないため、詐欺に注意するようにという内容です。

補助金制度の開始に便乗した悪質な勧誘は、実際に各地で発生しています。「補助金が使えるので今すぐ契約を」「役所から委託されています」——こうした訪問や電話には応じないでください。

制度について確認したい場合は、自分で区市町村の窓口に問い合わせることが確実です。

訪問販売への対応については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 訪問販売・点検商法の断り方|玄関先で身を守るための対応マニュアル

地域向けの制度もある

なお、東京都には自治会・町会・商店街等が設置する防犯カメラへの補助制度も別途あります。

こちらは個人向けとは仕組みも金額も異なり、規模の大きな支援が受けられる場合があります。地域として設置を検討している場合は、そちらの制度を確認してみてください。

まとめ

東京都の防犯機器等購入緊急補助事業は、個人宅の防犯機器購入を対象とする、全国的にも珍しい制度です。都の基準は補助率2分の1・上限1万円ですが、区市町村の上乗せによって実際の上限額は異なります。

申請は1世帯1回限りであり、令和7年度に受けた方は対象外です。この一度きりの機会をどう使うか、自宅の弱点を把握したうえで判断することをおすすめします。

そして、リース品、月額サービス、室内用の見守りカメラ——対象外となる項目も少なくありません。購入前に、お住まいの自治体の要綱を確認しておくことが確実です。

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