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防犯カメラの電気代はどれくらい?|設備にかかる維持費を試算する

防犯設備を検討するとき、本体価格や工事費には注目が集まります。

一方で、設置後にかかり続ける費用はどうでしょうか。カメラもセンサーライトも、電気で動きます。24時間稼働する機器であれば、その分の電力を消費し続けます。

この記事では、防犯設備の電気代について整理します。

消費電力の見方

まず、基本的な知識を確認しておきましょう。

ワット(W)——機器が消費する電力の単位です。カタログや仕様書に記載されています。

計算の考え方——消費電力(W)× 使用時間(h)÷ 1000 = 消費電力量(kWh)。これに電力量料金単価を掛ければ、おおよその金額が出ます。

24時間稼働——防犯カメラは常時動作します。1日24時間、365日という前提で計算することになります。

カタログ値と実際——赤外線LEDが点灯する夜間は、消費電力が上がります。カタログの数値は、条件によって変わることを念頭に置いてください。

機器ごとの傾向

種類による違いです。

ネットワークカメラ——一般的な屋外用カメラの消費電力は、数ワットから十数ワット程度です。機種や機能によって差があります。

赤外線LED——夜間に点灯します。この分、暗い時間帯の消費電力は上がります。

録画機(NVR)——ハードディスクが常時稼働するため、カメラ単体より消費電力は大きくなります。

センサーライト——常時点灯か、検知時のみか。方式によって大きく変わります。LEDであれば、消費電力は抑えられます。

PoE給電の場合——録画機やハブからカメラへ給電します。全体の消費電力として考える必要があります。

ソーラー式——太陽光で発電するため、電気代はかかりません。

台数が増えると

複数設置する場合の考え方です。

単純に倍増する——2台なら2倍、4台なら4倍——カメラの数だけ電気代も増えます。

録画機の分も加わる——複数台をまとめる場合、録画機の消費電力も計上する必要があります。

年間で考える——1台あたりの金額は小さくても、台数と年数を掛ければまとまった額になります。

予算に組み込む——特に自治会など、団体で複数台を管理する場合は、年間予算として計上しておくべきでしょう。

維持管理費については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 防犯カメラの電気代にも補助が出る自治体があります|維持管理費の負担をどう軽くするか

電気代以外の維持費

継続的な費用は、電気代だけではありません。

通信費——SIM内蔵カメラを使う場合、月々のデータ通信料が発生します。

クラウド録画の月額——映像をインターネット上に保存するサービスでは、契約料がかかります。

記録媒体の交換——SDカードやハードディスクには寿命があります。定期的な交換費用を見込んでおく必要があります。

保守費用——業者に点検を委託している場合の費用です。

更新費用——防犯カメラの耐用年数はおよそ5〜8年とされています。いずれ交換が必要になります。

総額で考える——初期費用だけでなく、5年、10年という期間での総額を試算しておくと、判断しやすくなります。

電気代を抑える工夫

必要に応じて検討できる方法です。

ソーラー式を選ぶ——電源が確保できない場所では、そもそもこの選択になります。電気代はかかりません。

センサー式にする——照明については、常時点灯より検知時のみの方が消費電力を抑えられます。

LED製品を選ぶ——照明は、LEDが現在の主流です。従来型と比べて消費電力が少なくなります。

必要な台数に絞る——多ければよいというものではありません。効果的な場所に必要な数を設置する方が、維持費の面でも合理的です。

録画方式の見直し——常時録画と検知録画では、機器の稼働状況が変わります。ただし、記録の確実性とのバランスを考える必要があります。

電気代を理由に切らない

注意していただきたい点です。

電源を抜いてしまう——「使っていないから」と電源を切れば、当然記録は残りません。

長期不在時こそ必要——電気代を気にして切ってしまえば、最も必要なときに機能しません。

タイマーで制御しない方がよい——夜間だけ動かす、といった運用では、日中の記録が残りません。

照明は別——センサーライトであれば、必要なときだけ点灯する仕組みです。無駄はありません。

費用対効果で考える——月あたりの金額と、記録が残らないリスク——どちらを重く見るかという判断です。

契約の見直し

家庭全体の話です。

電力会社の選択——自由化により、複数の選択肢があります。

料金プラン——時間帯別の料金設定があるプランでは、夜間の単価が安くなることもあります。

アンペア数——契約容量によって基本料金が変わります。防犯設備の追加で容量が足りなくなることは、通常はありません。

全体のなかで考える——防犯設備の電気代は、家庭全体の電力消費のなかでは大きな割合を占めないことがほとんどです。

自治会などの場合

団体で管理する場合の視点です。

年間予算に計上する——設置費用だけでなく、電気代も継続的に発生します。

電力契約の種別——街頭に設置する場合、専用の契約が必要になることがあります。定額電灯という契約種別が使われることがあります。

電柱への共架——電力会社との手続きと、共架料が発生する場合があります。

補助制度——福岡市、岡山市、名古屋市、宇都宮市——維持管理費や電気料金への補助を実施している自治体があります。お住まいの地域の制度を確認してみてください。

引き継ぎ——役員が交代する組織では、「なぜこの支出があるのか」が伝わらなければ、削減の対象になってしまうことがあります。

自治会での運用については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 補助金で設置した防犯カメラ、その後どう管理する?|自治会の運用体制づくり

ソーラー式の実際

電気代がかからない選択肢です。

電気代ゼロ——太陽光で発電するため、ランニングコストはかかりません。

設置場所の制約——日当たりが確保できなければ、十分に充電できません。北向きの壁面、樹木の陰——こうした場所は不向きです。

季節変動——冬は日照時間が短く、太陽の角度も低くなります。夏は問題なくても、冬に電池切れを起こすことがあります。

バッテリーの寿命——充電池は、使用を重ねると劣化します。数年で交換が必要になることがあります。これが実質的な維持費です。

パネルの清掃——汚れが蓄積すると発電効率が下がります。定期的な手入れが必要です。

総合的な判断——電気代はかからなくても、バッテリー交換という費用が発生します。長期的な比較が必要です。

バッテリー式と電源式の比較については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → バッテリー式カメラと電源式カメラ、どちらを選ぶ?|設置環境から考える判断基準

長期的な費用を試算する

購入前に考えておきたいことです。

初期費用——本体、工事費、部材費。

年間の維持費——電気代、通信費、クラウド利用料。

数年ごとの費用——SDカードやハードディスクの交換。

更新費用——5〜8年後の機器交換。

10年でいくらか——こう考えると、初期費用だけでは見えない部分が明らかになります。

安い製品が本当に安いか——初期費用が低くても、耐久性が低ければ交換が早まります。総額では変わらないこともあります。

費用対効果については、こちらの記事で詳しく解説しています。 → 防犯対策にいくらかけるべきか|費用対効果から考える優先順位

まとめ

防犯カメラの電気代は、機種や台数によって変わります。カタログの消費電力から、おおよその金額を試算できます。

一方で、維持費は電気代だけではありません。通信費、クラウド利用料、記録媒体の交換、そして機器の更新——これらを含めた総額で考えることが大切です。

電気代を気にして電源を切ってしまうことは、避けてください。最も必要なときに記録が残らないという事態になります。

ソーラー式であれば電気代はかかりませんが、バッテリーの交換という費用が発生します。設置環境と併せて、総合的に判断してください。

購入を検討する際は、初期費用だけでなく、5年、10年という期間での総額を試算してみることをおすすめします。

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